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2011-06-05 18:35
震災後にどのような社会を建設すべきか
吉田 重信
china watcher 研究所主幹
東日本大震災の復興計画をめぐって、二つの考え方が争われている。問題の中心は、相変わらず生産と消費を競うような社会を再構築すると考えるか、あるいは、節約と省エネを通じてより生態系に適した社会を構築すると考えるか、である。この問題は「人類は、ポスト資本主義を構想しうるか」という問題に関連している。そも...
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2011-06-05 00:20
(連載)天安門事件から22年(1)
六辻 彰二
横浜市立大学講師
天安門事件から22年と聞いて、時間の経過の早さを痛感しました。当時高校生だった私は、戦車の進路に大学生が立ちふさがる情景をTVでみていました。あれから中国はよくなったのか、そうでないのか。その答えは簡単には出ませんが、一つ確実なのは、中国で大規模な民主化要求が出てくる可能性が、この数年でさらに大き...
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2011-06-03 07:30
菅の“まやかし”で、政局は遺恨の“梅雨の陣”へ
杉浦 正章
政治評論家
「鞭聲肅肅(べんせいしゅくしゅく)夜河を過(わた)る」で始まる頼山陽の漢詩「川中島」を引用して、自民党総裁・谷垣禎一は「流星光底長蛇を逸す」と無念を隠さなかった。かねてから狙いを付けていた宿敵を瞬時の内に失うことを意味する。確かに内閣不信任案の可決は瞬時にして去った。それもお坊ちゃま鳩山由紀夫が、...
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2011-06-02 19:48
成果のあった大震災後の日露首脳会談
飯島 一孝
ジャーナリスト
G8首脳会合に出席した日露首脳は5月27日午後、仏ドービルで会談を行い、北方領土問題をめぐり「冷戦後、最悪のレベル」といわれる日露関係をなんとか立て直す一歩を踏み出した。東日本大震災の「雨降って地固まる」の効用か。日本外務省のホームページによると、領土問題のような大きなテーマではそれほど進展がなか...
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2011-05-31 07:28
不信任の成否にかかわらず、菅は「死に体」となる
杉浦 正章
政治
首相・菅直人が「鼎(かなえ)の軽重」を問われ、政界は攻防激化でその鼎が沸くがごとき状態となって来た。「女学校の校長」と都知事・石原慎太郎から揶揄(やゆ)された自民党総裁・谷垣禎一が、一転こめかみに癇癪(かんしゃく)筋を浮かび上がらせて、「フシンニン!」と力めば、刑事被告人・小沢一郎は、裁判などどこ...
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2011-05-27 10:42
「皆で渡れば怖くない」」から「転ばぬ先の杖」へ
湯下 博之
元駐フィリピン大使
東京電力福島第一原子力発電所の事故は、既に多くの被害をもたらしているのみならず、今後についても今だに予断を許さず、東日本大震災を乗り越えて力強く立ち上がろうという国民の意欲に重苦しい影を落とすとともに、同事故のハンドリングをめぐる不手際は、日本の国際的イメージを大きく害することが懸念される。原発の...
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2011-05-26 07:27
潜行する「不信任本会議欠席」の小沢戦術
杉浦 正章
政治評論家
政治家の会合でのひそひそ話は、丹念にフォローすれば、だいたい後になって様子が分かるものだ。5月24日夜の民主党元代表・小沢一郎と前首相・鳩山由紀夫の会談で何が語られたかが気になっていたが、鳩山の25日の講演で分かった。鳩山は「小沢さんは覚悟を持った政治家。その覚悟の素晴らしさにひかれるものがある」...
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2011-05-25 09:47
(連載)ビンラディン殺害に関するグレィジア教授の見解(2)
島 M. ゆうこ
エッセイスト
次に、主権の侵害に関する論点について、グレィジア教授は「パキスタンでの襲撃は次の3点を基盤に正当化される」と述べている。「仮にパキスタンが米国とアルカイダの紛争に中立的な立場であれば、パキスタンは、一方が他方に損害を与えるためにその領土を利用するのを防ぐ義務があるが、この義務の履行が不可能であるか...
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2011-05-24 08:49
(連載)ビンラディン殺害に関するグレィジア教授の見解(1)
島 M. ゆうこ
エッセイスト
オサマ・ビンラディン殺害直後の米国では、「ビンラディンが非武装だった」との報道もあり、生きた身柄を拘束することより殺害することが目的だったのかどうか、パキスタン政府が襲撃の事実を事前に知っていたのかどうか、など様々な疑問が提起されるようになった。また、本掲示板でも議論されているように、一般的な米国...
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2011-05-23 07:25
歴史に残る官邸「3・12の暗愚」
杉浦 正章
政治評論家
端的に言えば、原子力事故発生途上にあった初期段階での官邸の対応は、“知らぬ同士のチャンチキおけさ”であった。とりわけ「3・11大震災」直後の3月12日の首相官邸は、その無能ぶりの露呈で歴史に残るものになると言えるのではないか。その中心に座った立役者が首相・菅直人と原子力安全委員会委員長・班目春樹で...
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2011-05-22 11:23
吉田・河村論争を読んで思ったこと
岡田 章一
元会社役員
吉田重信氏と河村洋氏(および伊藤将憲氏)の間の丁々発止のやりとりを興味深く読ませていただいている。こういう問題の核心を突いていて、それでいながら紳士的な論争というのは、日本社会に欠けているものの一つであるだけに、それを可能ならしめている本欄をはじめとする日本国際フォーラム関係3団体の「政策掲示板」...
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2011-05-21 09:19
河村洋氏の反論に反論する
吉田 重信
china watcher 研究所主幹
5月15日付けの河村洋氏の投稿「吉田重信氏の反論に反論する」に対し、再び反論します。
第一に、米国の対中東政策の不首尾は、オバマ大統領だけの責任ではなく、関連した歴代のすべての米大統領の責任です。むしろオバマ大統領は過去の米国の対中東政策に縛られ、動きがとれない状態に陥っているところに彼の...
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2011-05-19 16:44
吉田重信氏の反論に反論する
河村 洋
NGOニュー・グローバル・アメリカ代表
5月17日付け本欄における吉田重信氏の私に対する反論は「河村氏の見解を読んでいると、氏は、中東紛争問題の本質をよく理解せず、まるで『パバロフの犬』のように、親イスラエル、反アラブ的な言説を条件反射的に繰り返している、との印象を強く受けます」と述べていますが、問題発言だと思います。私は、先の論評にて...
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2011-05-19 07:28
“菅馬”では乗り換えざるを得まい
杉浦 正章
政治評論家
「急流で馬を乗り換えるべきか、否か」が政界で一大議論となっている。参院議長・西岡武夫が「乗り換えるべきだ」と5月18日付の読売新聞で述べれば、阪神大震災で地震対策担当相を務めた自民党の小里貞利(80歳)が17日、「乗り換えるな」と強調。どちらが勝つかは、まだ不明だが、首相・菅直人が急流で流されそう...
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2011-05-17 06:17
「中東問題」は欧米諸国の二重基準がもたらした
吉田 重信
学徒
5月10日付けの拙論「ビンラーディンについては、欧米寄りでない、より公平な判断を」に対し、5月15日付けで河村洋氏より「テロとの戦いは現代の十字軍ではない」との反論が寄せられたので、やむをえず以下のように再反論せざるをえません。
第一に、河村氏の見解を読んでいると、氏は、中東紛争問題の本質...
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2011-05-16 07:44
サミット向けに早くも「トーンダウン」の脱原発路線
杉浦 正章
政治評論家
窮地に陥った人物のやりたい放題を論語で「小人窮すればここに濫(らん)す」というが、どこかの国の首相のためにあるような言葉だ。当初は「してやったり」とばかりに意気揚々だった「浜岡原発停止」をうけた「原発ドミノ倒し路線」も、首相・菅直人は早くもサミットを控えてトーンダウンを余儀なくされ始めた。方向は「...
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2011-05-15 18:42
「テロとの戦い」は「現代の十字軍」ではない!
河村 洋
NGOニュー・グローバル・アメリカ代表
5月10日付けの本欄への投稿「ビンラディンについては、欧米寄りでない、より公平な判断を」のなかで、吉田重信氏から、伊藤将憲氏および5月8日~9日付けの私の連載投稿への論評がありました。しかし、その論理には納得できないものがありますので、以下のとおり反論させて頂きます。
まず、第一に、私がそ...
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2011-05-13 11:37
オサマ・ビンラディンの日誌が明白にしたこと
島 M. ゆうこ
エッセイスト
オサマ・ビンラディンが5月1日、パキスタンのアバタバットで、米国の特殊部隊ネイビー・シールズによって殺害された事件を受けて、様々な論議が展開されており、現在でも事件関連のニュースが頻繁に報じられている。米政府は、当時ビンラディンの私邸から押収したコンピュータ5台、100個のUSBメモリ、他重要資料...
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2011-05-12 09:51
(連載)ビン=ラーディンの死は、終結か、始まりか(2)
六辻 彰二
横浜市立大学講師
その意味では、迂遠であっても、やはり貧困と格差という「テロの温床」を少しずつでも改善していくことが不可欠です。特に「格差」の方が問題です。1985年の価値で1日1ドル未満の生活水準を強いられる人々を「絶対的貧困層」と呼びます。欧米の開発エコノミスト、特にマネタリストのほとんどは、「絶対的貧困層が減...
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2011-05-11 10:36
(連載)ビン=ラーディンの死は、終結か、始まりか(1)
六辻 彰二
横浜市立大学講師
国際テロ組織アル=カイーダの首謀者オサマ・ビン=ラーディンがアメリカ軍との銃撃戦の末に死亡しました。オバマ大統領は「正義が行われた」と緊急声明で胸を張りました。私自身は、同時多発テロ事件が発生した年に大学院を終え、教壇に立つようになりました。いわば、「テロとの戦い」は研究者としてのキャリア(たいし...
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