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2011-02-14 10:25
(連載)ムバラク大統領の辞任は、新たな挑戦の始まりだ(1)
島 M. ゆうこ
エッセイスト
エジプト国民は、まさに劇的な歴史的瞬間を迎えた。2月11日、現地(カイロ)時間午後6時頃、タハリール広場に集っていた数十万の反政府抗議者らは、「ムバラク氏が辞任の決心をし、暫定的に全権限を軍最高評議会に移譲した」とのスレイマン副大統領の短い声明に、熱狂的な歓声をあげた。18日間の抗議デモは、終に勝...
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2011-02-14 09:35
(連載)ムバーラク政権の崩壊と市民の意識変容(2)
水口 章
敬愛大学国際学部教授
こうした各国・各地の社会空間の特性の上に、インターネットや携帯電話の普及によって、国境を越えて多元的に人々が連帯意識を持つことができる空間(連帯意識空間)が形成されていった。この空間では、アラビア語を介して「アラブ人意識」や「イスラム教徒意識」などの同質性が高められることになる。しかし、それだけで...
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2011-02-13 18:25
(連載)ムバーラク政権の崩壊と市民の意識変容(1)
水口 章
敬愛大学国際学部教授
2月11日、エジプトでムバーラク大統領が辞任した。奇しくも1979年にイランでパーラビ王制が市民によって打倒されたのと同じ日の辞任となった。2011年に入り、中東地域での市民の抗議活動による政変は、1月14日のチュニジアでのベンアリ政権に次いで2件目である。
辞任したムバーラク大統領は、シ...
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2011-02-10 07:42
予算法案の参院否決へ照準定めた自・公両党
杉浦 正章
政治評論家
菅政権初の党首討論は、自民党総裁・谷垣禎一と公明党代表・山口那津男が「3月危機」への追い込みでタッグを組み、首相・菅直人は「6月会期切れ逃げ込み」に向け必死の形相で抵抗。形としては袋小路に追い詰められた菅が、“猫パンチ”を繰り出して、懸命の応戦をしている図だ。理論構成、主張ともに野党側に理があり、...
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2011-02-09 00:51
人類共通の緊急課題は、フード・セキュリティ対策だ!
川上 高司
拓殖大学教授
昨年末からアルジェリアでは食品の値上がりから国内暴動が頻発して、治安が悪化している。インドとパキスタンの間では「玉葱」紛争が起こった。パキスタンがインドへの玉葱を輸出禁止にしたため、インド国内での玉葱の価格が高騰した。インドは報復として、トマトなどのパキスタン向けの野菜の輸出を停止、今度はパキスタ...
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2011-02-07 07:42
見通し不確実なエジプトの民主化運動
島 M. ゆうこ
エッセイスト
ムバラク大統領の退陣と民主化を要求するエジプト市民の抗議行動は連日続き、緊張と対立は日増しに激化している。1月25日から始まった平和的抗議行動は、2月2日に政府支持派集団が抗議者らを襲撃したため、暴力的対立に発展した。国連の報告によると、これまでに300人以上の死者および数千人以上の負傷者が出てい...
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2011-02-07 07:42
菅のマニフェスト放棄路線で「政策」の「政局」化は不可避
杉浦 正章
政治評論家
「予算関連法案不成立による世論の反発を恐れない」と自民党副総裁・大島理森が腹をくくっている。その理由は、「もっと大きな問題を民主党政権は抱えているからだ」という。大島の指摘は、首相・菅直人のマニフェスト大転換路線、つまり“変節”を指す。たしかに菅が取り組む「社会保障政策と税制改革の一体化」路線その...
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2011-02-03 14:15
アラブ諸国での政変で留意すべき視座
武嶋 護
中東情勢観察家
筆者を含め圧倒的多数の観察者にとって、予想外だったアラブ穏健派諸国での政変や政権動揺が、世界を騒がしている。一連の事態では、インターネットや携帯端末などを通じた情報や扇動の伝達が、状況推移の決定打であるかのように言われているが、これらの伝達手段は衛星放送や口コミ等の伝達経路と並立する存在なので、状...
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2011-02-03 09:32
(連載)エジプト情勢の鍵を握るムスリム同胞団(2)
横田 貴之
日本大学准教授
また、ムスリム同胞団については、政党綱領試案をめぐる内部論議で、大統領の資格を「男性ムスリム(イスラーム教徒)」と制限していたことが明るみに出たこともある。人口の1割を占めるキリスト教の一派コプト教徒や女性の間には、「穏健を装って、結局はイスラーム化を進めるのではないか」との疑念も根強い。
...
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2011-02-02 19:20
(連載)エジプト情勢の鍵を握るムスリム同胞団(1)
横田 貴之
日本大学准教授
現在、中東の政治大国エジプトにおいて、ムバーラク大統領退陣を求める反政府デモが急速に拡大している。2月1日には、「百万人行進」と呼ばれる大規模デモが実施され、カイロで20~30万人以上、エジプト全土で100万人以上が参加したとも報じられており、ムバーラク大統領は窮地に追い込まれている。
エ...
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2011-02-02 09:59
エジプトのフェイスブック革命の可能性と限界
大沼 瑞穂
東京財団研究員・政策プロデューサー
チュニジアの市民デモとそれに続く大統領の逃亡というニュースから1カ月とたたないうちに、中東最大の国エジプトに民主化の波が押し寄せています。ただそれは、「民主化」というにはまだぎこちないといった印象を受けます。人々は、宗教でも、政治でもない、フェイスブック革命ともいえるインターネット上での緩やかなつ...
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2011-02-02 07:33
「イラ菅」封じて「逃げ菅」に徹す:予算委論戦
杉浦 正章
政治評論家
予算委員会の野党質問で国会が本格論戦の火蓋を切った。質疑を聞いて、ひたすら「事態の政局化」を恐れる首相・菅直人の追い込まれた姿が鮮明となった。小沢一郎の国会招致では、打って変わって「逃げの一手」に徹し、解散では、怒気を含んだ声で否定する。「与謝野問題」だけは開き直ったが、総じて受け身の姿を露呈した...
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2011-01-30 00:01
(連載)国防費削減でアメリカの世界戦略は大丈夫か?(3)
河村 洋
NGOニュー・グローバル・アメリカ代表
大国志向の中国の脅威を含めた世界の脅威に鑑みて、保守派とネオコンからはオバマ政権の国防費削減に批判の声が挙がっている。歴史学者のアーサー・ハーマン氏は、アメリカが戦時下にあり、しかも新しい脅威が台頭する現状で、オバマ大統領とゲーツ国防長官による一方的な軍備削減は不適切だ、と警告している。ハーマン氏...
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2011-01-29 13:17
(連載)国防費削減でアメリカの世界戦略は大丈夫か?(2)
河村 洋
NGOニュー・グローバル・アメリカ代表
国防支出は財政規律と軍事的要求だけで議論されるべきものではない。また、アメリカの国防政策は主要な民主主義同盟諸国の政策と整合させる必要がある。11月19日から20日にかけてリスボンで開催されたNATO首脳会議では、アナス・フォー・ラスムッセン事務局長が「新安全保障概念」を公表し、9・11後の世界の...
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2011-01-28 22:34
(連載)国防費削減でアメリカの世界戦略は大丈夫か?(1)
河村 洋
NGOニュー・グローバル・アメリカ代表
アメリカの外交政策には、数多くの挑戦が突きつけられ、政策形成者達は9・11後の安全保障政策の基本図を模索している。オバマ政権下では、テロばかりでなく、ロシアと中国の再大国化、核不拡散などの新しい問題がますます重要になっている。中間選挙からほどなくして、バラク・オバマ大統領はリスボンで開催されたNA...
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2011-01-28 13:55
菅首相の年頭外交演説を聴いて思うこと
湯下 博之
元駐フィリピン大使
菅首相が、1月20日に民間外交推進協会主催の演説会で外交問題に関する演説を行った。在京各国大使も多数出席しての盛会で、私も出席の機会を得たが、なかなかの好評であった。菅首相が通常国会での施政方針演説に先立ってこのような外交問題に関する演説を行うのは、初めてのことであり、一昨年の民主党政権発足以来続...
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2011-01-28 09:38
(連載)オバマ米大統領の一般教書演説を聴いて思う(2)
島 M. ゆうこ
エッセイスト
一般教書演説で示された今後の方針を要約すると、(1)失業率改善に向けて仕事を生み出す、(2)赤字・負債について将来への責任を果たす。そのためにも5年間、政府の出費を凍結する、(3)法人税の引下げを図る、(4)原油依存からクリーン・エネルギーに変換する(5)科学、数学、工学、技術、の向上を目指す、(...
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2011-01-28 07:42
公明がルビコンを渡った!菅政権窮地
杉浦 正章
政治評論家
通常国会冒頭本会議における最大の注目点は、自民党総裁・谷垣禎一の質問でも、首相・菅直人の答弁でもない。公明党がどう出るかだった。ところが幹事長・井上義久は、質問冒頭から菅の政権担当能力に疑問を呈し、解散・総選挙か、内閣総辞職を迫った。一時は政権に秋波を送っていた同党は、完全にルビコン川を渡って、自...
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2011-01-27 15:34
(連載)オバマ米大統領の一般教書演説を聴いて思う(1)
島 M. ゆうこ
エッセイスト
1月25日に行われたオバマ大統領の一般教書演説をテレビで一部始終聞く機会があった。アリゾナのツーサンで頭を撃たれたが、奇跡的に一命をとりとめ、現在リハビリ中の女性下院議員ゲイブリオ・ギフォードの椅子の空白が象徴的であった。オバマ大統領は、これまで信念のために激しい戦いをし、国を分裂させたてきたこと...
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2011-01-26 12:54
「ロシアで起きたテロ」のブラックジョーク
大富 亮
チェチェンニュース発行人
本当に、ロシア政府の行動はすばやい。さる1月29日に発生した、モスクワ・ドモジェドボ空港での爆破事件の際、ただちに世界中のテレビに爆破現場の映像が公開された。もちろんこれは、爆発現場に、監視カメラが、偶然設置してあったためである。そして、すぐ翌日には「チェチェン共和国出身の3人の男を犯人である可能...
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