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2011-12-09 13:00
(連載)大阪ダブル選挙の結果についての考察(3)
六辻 彰二
横浜市立大学講師
そのなかで、それ以前はいずれの政党からも問題として認識されてこなかった政策課題を政治の場に持ち込むことも稀ではありません。「国民戦線」の移民排斥や、「緑の党」の原発廃止は、その規範的評価はともかく、あらゆる政党が等閑視していた課題に対する、多くの人の漠然とした不満や不安を吸収したものです。フランス...
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2011-12-09 11:05
(連載)「統一ロシア」敗北とチェチェンへの影響(2)
大富 亮
チェチェンニュース発行人
こういったことを総合すると、統一ロシアが本当に過半数を確保したのかさえ、あやしい。きちんと選挙が行われていたら、統一ロシアは3分の1程度の議席しか、確保できなかったのではないか、という気さえする。ロシアも変わりつつある。
その変わりつつあるロシアの象徴が、今、モスクワなどの大都市で起こって...
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2011-12-08 10:48
(連載)大阪ダブル選挙の結果についての考察(2)
六辻 彰二
横浜市立大学講師
ただし、ポピュリズムは強固で一貫したイデオロギーを備えているわけではありません。そのほとんどは、「普通の人々」としての道徳的優越感に加えて、大規模な社会変動に起因する危機感と、ここから派生する理念化された共同体への郷愁を求心力にします。金融危機や移民の急増といった社会変動に直面したとき、多くのひと...
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2011-12-08 10:43
(連載)「統一ロシア」敗北とチェチェンへの影響(1)
大富 亮
チェチェンニュース発行人
12月4日に投開票されたロシア下院選(450議席)の結果が出た。プーチンの与党「統一ロシア」が70議席を減らし、過半数の維持がやっとになった。とてもいいことだ。これについては、西日本新聞の社説がよくまとまっている(http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/2767...
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2011-12-07 12:10
(連載)大阪ダブル選挙の結果についての考察(1)
六辻 彰二
横浜市立大学講師
海の向こうのエジプトやモロッコに目を向けている間に、大阪のダブル選挙で「維新の会」が圧勝し、橋下徹前知事が市長に当選しました。大阪府で生まれ、大学入学まで過ごした私としては、やや複雑な感が否めません。今回のダブル選挙は、日本におけるポピュリズムが一つのピークを迎えたことを示しています。日本では一般...
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2011-12-07 06:52
「致命的」と思わぬ一川の存在が「致命的」
杉浦 正章
政治評論家
暗愚もここまで来ると「馬鹿に付ける薬はない」ということになる。防衛相・一川保夫が自らの責任について12月6日、「致命的なものは無い」と弁解したが、「致命的なものがないと思う発想が致命的」であることが分かっていない。自らの発言が及ぼす影響をこれほど理解していない閣僚は、はじめてお目にかかった。ただで...
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2011-12-06 17:30
中国に対する日本の対応は、複眼指向で
湯下 博之
元駐フィリピン大使
11月下旬に中国を訪問した玄葉光一郎外相が中国で「異例の厚遇」を受けたと報ぜられた。外相会談に先立ち温家宝首相が30分以上も意見交換を行い、楊潔篪外相との外相会談の後は、載乗国国務委員(外交担当、副首相級)とも会談したという。今月の野田佳彦首相の訪中を前に、日本との対話を重視する姿勢との見方も報ぜ...
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2011-12-05 09:37
(連載)イラン核開発の阻止へ先制攻撃の是非(2)
河村 洋
政治活動家 ニュー・グローバル・アメリカ代表
この他にも見逃せない重要な点は、ロシアと中国の政策的立場である。ワシントン近東研究所のマイケル・シン所長と長期的戦略グループのジャクリーン・ディール所長は、アメリカと中国の間の問題認識のギャップに言及している。それは「アメリカはイランを孤立させるために中国を主要なパートナーと位置づけているかも知れ...
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2011-12-04 13:42
(連載)イラン核開発の阻止へ先制攻撃の是非(1)
河村 洋
政治活動家 ニュー・グローバル・アメリカ代表
今回のイラン核開発危機では、イラク戦争で未解決だった問題が問われている。「米英連合軍は核保有の確固とした証拠もなしにイラク侵攻に踏み切った」として、当時のジョージ・W・ブッシュ米大統領が批判された。しかし、これよりはるかに重要な「核拡散阻止のために先制攻撃は必要か」という問題について議論した専門家...
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2011-12-03 18:12
(連載)「犯す」発言で普天間移設は絶望的になった(2)
尾形 宣夫
ジャーナリスト
暴言は沖縄の世論を硬化させただけでない。発足間もない野田政権の統治能力を真正面から問うた。「日米関係を基軸」とする日本外交にとって、普天間移設問題の処理は、野田政権の肩に深く食い込んだ極めて重くやっかいな“荷物”である。野田首相は、9月の日米首脳会談、さらには先のアジア太平洋経済協力会議(APEC...
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2011-12-02 10:27
(連載)「犯す」発言で普天間移設は絶望的になった(1)
尾形 宣夫
ジャーナリスト
更迭された田中聡・沖縄防衛局長の「犯す」発言は、野田政権の足元を揺るがすだけでなく、日米関係に深い傷をつけてしまった。“事件”発覚以来の政権の動揺ぶりは誰の目にも明らかだが、最大の問題は政権が田中暴言を「一義的に事務方の不祥事」(藤村官房長官)として、政治的な責任、つまり政権への波及を懸命に避けよ...
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2011-12-02 06:55
コリジョンコースに入った野田対小沢の対立
杉浦 正章
政治評論家
このところ民主党元代表・小沢一郎による消費増税反対の発言が尋常ではない。12月1日は「鉄槌が下る」とまで言い切った。一方、首相・野田佳彦は、同日の記者会見で並々ならぬ決意を表明、「先頭に立つ」と宣言した。西部劇なら単線を遠くから2つの機関車が正面衝突のコースを走り始めたことを意味する。これを「コリ...
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2011-11-30 18:33
グローバル化・統合と主権国家の復活
袴田 茂樹
青山学院大学教授
今やグローバル化や統合の時代で、国民国家とか国家主権、国境や領土という概念は博物館行きだ、という幻想がほんの2、3年前まで大手を振って徘徊していた。戦争や国家間の紛争はもはや過去のもの、金融面でも世界は一つの市場になったではないか、と。欧州共同体(EU)はあたかも人類社会の新たな目標であるかのごと...
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2011-11-30 09:51
(連載)イスラーム世界における自由と民主主義の可能性(2)
六辻 彰二
横浜市立大学講師
そこでヘーゲルのたどり着いた境地は、「特殊」のなかに「普遍」の要素を見出すこと、つまりドイツの歴史的特殊性のなかに、「人権宣言」に象徴される普遍的価値観に適う要素を見出すことでした。抽象的な理念を観念的に受容するのでなく、皇帝支配やキリスト教といったドイツの文化や歴史のなかに、それに相通じる要素を...
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2011-11-29 18:51
(連載)イスラーム世界における自由と民主主義の可能性(1)
六辻 彰二
横浜市立大学講師
11月24日、エジプト・カイロで軍による権力の放棄を求める広範なデモが発生しました。当初は、もともと軍による暫定統治に難色を示していたイスラーム勢力の平和的なデモだったものが、ムバラク政権崩壊後も失業や格差といった社会問題が解消されないことに不満を募らせた若年層がこれに加わり、結果的に治安部隊との...
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2011-11-29 06:58
橋下は「市政」を固めてから「国政」に物を言え
杉浦 正章
政治評論家
内容も実現性も不明の「大阪都」構想なるものを国に突きつけて、「年内にやらなければ衆院選候補を擁立する」という。新大阪市長・橋下徹が国政の脇腹にドスを突きつけた形だ。反対の立場を取ってきたはずの民主、自民両党も毅然(きぜん)と反応するどころか、「おたおた」として、世論や利害得失を計算し始めている。官...
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2011-11-27 00:46
野田首相は何故、語ろうとしないのか?
尾形 宣夫
ジャーナリスト
今年度の第3次補正予算が成立した。総額12兆1000億円、うち9兆2000億円が大震災復興関連だ。復旧・復興に本格的に取り組む予算ができたわけだが、震災から8カ月も経ってしまった。被災地にはもう雪が舞っている。予算ができたといっても、その執行は年明けになる。あまりにも政府の対応は遅すぎる。今さら触...
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2011-11-27 00:35
(連載)米国のアジア太平洋進出とTPP関与の真意(2)
島 M. ゆうこ
エッセイスト
米国がTPPにおいて目指す方針には「労働者、環境、知的所有権、イノベーションの強力な保護」や「情報技術の自由な流れの促進、グリーン・テクノロジーの拡大及びそれに伴う規制システムの強化」が含まれています。米国政府のTPP関与は、米国の経済及び政治戦略の焦点がいまやヨーロッパ・中東地域からアジア・太平...
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2011-11-26 09:22
(連載)米国のアジア太平洋進出とTPP関与の真意(1)
島 M. ゆうこ
エッセイスト
最近、米国のアジア太平洋進出と環太平洋経済連携協定(TPP)関与の真意は、脅威的な中国の軍事力強化に対する米国の抑止政策で、中国を牽制するためのものであるとの疑惑と懸念が目だってきているようです。このような風潮に対し、米国政府は「そのような世論は間違っている」と真っ向から明言しています。11月16...
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2011-11-25 22:24
中国は、訪中する野田首相に東シナ海ガス田共同開発の誠意を示せ
伊藤 和歌子
日本国際フォーラム主任研究員
11月23日、玄葉外務大臣は就任後初めて訪中し、北京にて日中外相会談が行われた。同会談では、海に関する協力として、2011年5月の日中首脳会談で合意された「海上における危機管理メカニズム」の構築に向け、新たに協議機関を設置することで一致した。日中関係における重大な懸念の一つである海洋安全保障におい...
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