先週のアメリカ金融市場の動きやその報道の様子をみていると、サブプライムローン問題から発生した金融危機問題が、ようやく解決の局面に到達したといえるようだ。つまり、水面下での調査・議論が真剣に行われていたことが窺え、水面の上に出して大胆に決着をつけるべき終盤が訪れているのである。先週の前半には大きなニュースが相次いだ。9月15日(月)には証券大手リーマン・ブラザーズが連邦破産法第11条の適用を申請、16日(火)朝には同メリル・リンチのバンク・オブ・アメリカによる買収が、同日午後には保険最大手AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)に対する緊急融資が、相次いで明らかにされた。7日(日)に政府系住宅金融機関のファニーメイとフレディマックが政府管理 "Conservatorship" 下におかれることが明らかになった後、イギリスで同様の問題をかかえる住宅融資最大手HBOS(Halifax Bank of Scotland)の経営問題が懸念されていた。しかし、16日(火)には大手銀行ロイズTSBによって買収される方針が明らかになり、アメリカでも注目された。