中東の反政府デモは、昨年12月17日にチュニジアで始まり、エジプト、イエメンに飛び火し、その後ヨルダン、サウジアラビア、バーレーン、イラク、イラン、リビアなどほぼアラブ諸国全域に広がっている。一般的な原因としては、貧困、失業率の高さ、食品物価の高騰、政府の腐敗などがあげられる。以下、『CIA-The World Fact Book』および『Encyclopedia of Nations』を参考に、上記した主な国の状況を主として経済的観点から分析し、民主化の波が急速に押し寄せている長期的および短期的原因を探ってみたい。また、後半では、ウキリークスが公表した中東の腐敗政治に関する秘密外電文書も一部紹介したい。