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2008-06-24 10:05
(連載)アメリカ・ノースカロライナ州に来ての見聞と感想(1)
池尾愛子
早稲田大学教授・デューク大学客員研究員
3月末にアメリカ合衆国ノースカロライナ州ダラムに着いてから、ほぼ3ヶ月が過ぎようとしている。私が感知する限りで、6月になって初めて日本に関するまとまったニュースが一般メディアで取り上げられた。第1は、岩手・宮城内陸地震のニュースである。ただ、中国・四川省の地震と対比され、中国からの地震情報の少なさが改めて指摘されていた。中国にとってエネルギー戦略などの上で重要な土地であるだけに、詳細情報開示の要請は続けたいものである。第2は、ブラジルで日本からの移民100周年式典が開催されたことである。第3には、ニュースではないが、討論番組において、ガソリン価格の上昇を受け、アメリカ車の燃費効率が日本車に劣る理由は(これまでの)アメリカの消費者行動にあると解説されたことが注意を引いた。
そうした折、6月19日に大学のインターナショナル・ハウス(通称アイハウス、国際部)で地元ビジネス・コミュニティ向けのワークショップにパネリストとして参加した。指定された時間帯に到着すると、既にワークショップは始まっていた。しばらくして、私を含む3人の客員がパネリストになって、到着当初に地元のカスタマー・サービスと接した体験を紹介する時間帯になった。私はアパートのリース契約を中心に話す流れになった。日本を出発する前に、アイハウスのウェブサイトに掲載された情報を手がかりに、インターネットで1週間ほど、価格、場所、空室率などを調べ、アイハウスの最新情報を元に今いるアパートの事務所と連絡を取り、家具・リネン付でリースすることになった。到着した地元空港でレンタカーを借りてアパート事務所まで行き、実際の書類に署名して、アパートの鍵をすぐに手にした。ベッドの準備まで万端で、アメリカに到着した初日の夜にアパートに泊まれて感激したことを語った。
また、信用履歴(credit history)の提出を求められた場合には、アパートへのリース申請そのものが不可能であることも紹介した。信用履歴は、クレジット・カードや銀行ローンの履歴をまとめたもので、アメリカなどでは個人の信用力を示す記録である。また、パネルで触れなかったのを詫びたのであるが、客員研究員(デューク大学に研究目的で滞在する人は皆この範疇)向けのカー・リース・ビジネスを展開している人も参加していた。カー・リースの手続きも渡米前に進め、地元の運転免許証を持たなかった私は、現地で実技試験を受けて、到着後6日目に、レンタカーから(割安の)リースカーに乗り換えたのである。ノータイ、ノーメイクの快活なビジネスマン、ビジネスウーマンたちと寛いで質疑応答して、楽しいひと時を過ごすことができた。(つづく)
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池尾愛子 2008-06-24 10:05
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池尾愛子 2008-06-25 09:37
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