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2025-01-26 11:41
(連載2)孫氏のスターゲートプロジェクトが目指すこと
岡本 裕明
海外事業経営者
ではスター ゲート計画がなぜ、トランプ氏のハートを射抜いたのでしょうか?ずばり、AI技術のアメリカでの囲い込みとみています。いわゆる製造業は地産地消ともされ、世界中に工場投資をする必要がありました。ところがテクノロジーはアメリカに基盤があれば世界を支配できるのです。そして世界中の人に「あなたのデータは安心です。なぜならアメリカにデータセンターがあるからです」という囲い込みができるのです。アメリカに圧倒的なインフラを作ればそれがディファクトスタンダードになるのは目に見えています。日本だって頑張っているぞ、と言っても9割はアメリカのテクノロジーインフラに頼らざるを得なくなるのです。
わかりやすい例で言うとネットフリックスは今や日本を含め世界で3億人の人々が視聴するエンタメのインフラです。ではその会社はどこにあるか、といえばアメリカです。もちろん、拠点は各国にありますが、それは営業拠点でしかなく、頭脳も意思決定も主要なインフラ基盤も全部アメリカにあるのです。これが今後、テクノロジー全般になるということです。特に今回のAIインフラでは医療の分野での大躍進が期待されています。がんなどの治療が画期的なレベルで改善されるとされます。それらをすべて牛耳る基盤がアメリカにできるということです。
トランプ氏は憲法改正をしない限りあと4年しか大統領に君臨できませんが、アメリカにテクノロジーの基盤を集約させれば他国はアメリカのいうことを聞かざるを得ないとも言えるのです。これが達成できれば核兵器より強い人類を支配する手段になりえるのです。そういう意味で孫氏はアメリカの主要テック企業をまとめ上げ、トランプ氏にピッチ(=プレゼンテーション)をし、アメリカ国内に圧倒的な勢いをつけた男として日本最高の暴れん坊将軍であると思っています。
こうなると孫氏に金は集まってくるのです。これだけの資金、どうするのかね、といぶかしげに見る人が多いのは知っています。ですが、孫氏の源泉は山師なのです。ぶち上げる、そしてどんと来い、なのです。かつて街角で家庭用モデムを無料で配り歩いたのが孫氏です。最近ではQRコード決済事業でPayPayが一人勝ちになっていますが、あれも初期に無茶苦茶なセールスと市場シェア獲得にまい進したからこそ今の結果があるのです。それらは孫氏でなければできない無謀とも言える賭けですが、孫氏ゆえに成功裏に展開しているのです。繰り返しますが、孫氏は好き嫌いあるかもしれませんが、私には20年後に圧倒的に日本を代表する経営者の一人という評価になっていると思います。(おわり)
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(連載1)孫氏のスターゲートプロジェクトが目指すこと
岡本 裕明 2025-01-25 11:33
(連載2)孫氏のスターゲートプロジェクトが目指すこと
岡本 裕明 2025-01-26 11:41
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