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2025-01-25 11:33

(連載1)孫氏のスターゲートプロジェクトが目指すこと

岡本 裕明 海外事業経営者
 好き嫌いがあるにしても孫正義氏も大した肝を持っていると思います。トランプ氏に短期間で2度会い、トランプ氏からこれほど持ち上げられている日本人も今は他にいないのです。安倍昭恵氏はどちらかといえばメラニア氏との関係を維持しているわけでトランプ氏とディールできるのは現時点で孫氏しかいません。トランプ氏の好みは明白なポリシーと強い主張と個性と積極性がある人です。マスク氏が好まれたのもそれが理由。孫氏も同様です。トランプ氏にとって石破氏はディール対象の候補にも挙がらないと一部メディアが報じていますが、何を言っているかわからない点でトランプ氏と全くウマが合わないように見えるのです。故に私は以前から石破氏とトランプ氏が会談をしているシーンが頭に描けないと申し上げているのです。2月に会談をするのは構いませんが、石破氏がどれだけ自身の考えをズバッと打ち出せるか次第であり、会談をしなかった方がいいという結果にすらなりかねないのです。

 さて、孫氏が今回立ち上げたスター ゲート プロジェクト。今後4年間で5000億ドル(76兆円)を拠出するとし、少なくとも1000億ドル(15兆円)を直ちに投資するとしています。投資目的はアメリカに新たなるAIインフラを整備するためとし、孫氏が議長に、実行部隊のトップにサム アルトマン氏率いるOpen AI、初期立ち上げメンバーにはほかにオラクルが加わります。初期テクノロジーパートナーにはアーム、マイクロソフト、NVIDA、オラクル、オープンAIが名を連ねています。

 AIのインフラを立ち上げるだけでこんなにコストがかかるのか、と思いますが、私は中身を見ていないのですが、電力供給のプランが内包されているとみています。昨年、スリーマイル島の原発を再稼働させ、マイクロソフトが自社のAIインフラに供すると発表してますが、スター ゲート計画には次世代型原子力発電小型モジュール炉(SMR)の推進が不可欠なはずでコンピューティング産業だけではなく、周辺業種でも大きな動きが出てくるだろうとみています。

 また今回、同プロジェクトはテキサス州から投資をスタートします。近年のアメリカ内でのテキサス投資ブームは極めて大きな動きになっています。テキサス州には主要都市が3つ、ダラス、ヒューストン、オースティンがあり、人口も急増しています。またカリフォルニア州が規制だらけの州であるのに対してテキサスがオープンであることもオポチュニティという観点から圧倒しており、かつてのゴールド ラッシュで人口移動が起きたのと同様、インベストメント ラッシュでテキサスに強烈な太陽が照りつけていると断言してよいでしょう。(つづく)
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