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2024-12-17 11:30

(連載1)フィンランドの高校生が感動する日本の小学校

宇田川 敬介 作家・ジャーナリスト
  日本人のすばらしさというのはいったい何であろうか、ということを考えたことがあるだろうか。実際に、様々なところがあげられると思うであろう。「規律の正しさ」や「まじめさ」「勤勉さ」などから「やさしさ」なども挙げられる。もちろんこのようなことを書くと、「そうはない」という例を挙げて反論する人がいるが、逆に、わざわざ希少な例を挙げて反論しなければならないほど、そのような特性がしっかりと日本人の中に根付いているということになるのではないか。ここに書いたような中で「箸にも棒にも掛からぬ」というような特性を挙げているとすれば、そのような例を挙げるまでもなく、特性の中にはないというようなことになり、多くの人から反論が来るに違いないのであるが、そのようなことにはなっていないのである。

 さて、そのような特性もあるが、あえて今回は「清潔さ」ということと「日本人の同じレベルである」というようなことを挙げてみたいと思う。日本人のすばらしさの中に「清潔さ」を入れることは特にそうではないというように思う人も少なくないのかもしれない。しかし、本当に日本は海外のどの都市に比べても清潔であるという気がする。もちろん清潔であるということは「水がきれい」ということもあるし「きれい好き」という性質もあるのではないかという気がしないでもない。しかし、そのような特性が、同時に「同じような価値観を持っている日本人が多い」ということがあげられるのではないか。

 では今回は、その「日本人共通の価値観」というものはどのようにして作られるのかということを、考えてみたい。日本人の「価値観」は、ある意味で多様性などと言いながらも、ほぼ同じ価値観になっている、そしてそれが伝統と日本の文化、そして、日本人が意識しないで持っている「常識」ということに規定されているということになるのではないか。フィンランドのヘルシンキ芸術高校から来た高校生10人が、東京都内にあるごく普通の公立小学校を訪れたというニュースがあった。彼らは日本のアニメや映画などのカルチャーに関心があり、普段は勉強の傍ら、「ジャパンクラブ」というクラブ活動を行っているという。今回の訪問で、「掃除」と「学級会」に関心をもっていたとのことである。その高校生たちが、日本の小学校を見学しどのように感じるかということである。
 
 さて、急に話を変えるが、サウジアラビアは2005年くらいに、現在のムハンマド皇太子がキャスターとなって、「驚愕すべき日本」という番組を作って放映していた。皇太子がやっているからという意味ではなく、その「驚愕すべき日本」というのは、非常に人気番組でサウジアラビアに行くと、その番組の大ファンが多く、日本人を見ると自然に尊敬のまなざしで見れるというような感じであった。(つづく)
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