COP26後の11月15日に、米中首脳会談がオンラインで開催されました(バーチャル・サミット)。10月の大規模な軍事演習による中国への威嚇をバイデン政権が外交上どのように利用するのかを、私は注目していました。その結果は、中国の石油の備蓄を放出するように働きかけるというチープなものでした。既報の通り、米国ではインフレ懸念が高まっています。ガソリン代の高騰は、車社会の米国では国民生活が苦しくなるので、誰もがその負担をバイデン政権のせいだと感じています。バイデンは自分の人気取りと延命のために習近平氏にこのような陳腐な取引を持ちかけ、中国はそれに応じたようです(South China Morning Post 11/17付「Exclusive | US asks China to release oil reserves as part of discussions on economic cooperation, source says」)。