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2021-09-01 22:26
(連載2)政策論争不在の総裁選再び
中村 仁
元全国紙記者
事前には横浜市長選で菅氏が推す小此木氏が惨敗したら、「菅氏では総選挙は戦えない。やはり新総裁で選挙に臨もう」となるかもしれないと読みましたが、二階自民党幹事長は菅支持を公言し、安倍前首相、麻生副総理らも続投支持の構えで、すでに菅氏の圧勝の気配です。
解散・総選挙の時期は、新型コロナの感染拡大との関係がありますから、菅首相は目いっぱい先に延ばすのでしょう。衆院の任期満了の10月21日に解散、11月28日の投票が取りざたされています。解散を先送りすると、その前に総裁任期の9月30日がきてしまう。だから総裁選は実施する。実施するけれども、また安倍、麻生、二階氏らの談合でとりあえず菅政権を存続させるというシナリオでいくのでしょうか。
菅政権のコロナ対策は、ワクチン接種と緊急事態宣言の連発という組み合わせです。7月末に宣言を延長した際、「これを最後とする覚悟で」と言いながら、8月後半には「9月12日までの再延長」宣言です。「他にもやるべき重要な医療行政の改革があるだろう」という批判が強まっています。「新型コロナを感染症法の2類でなく5類に下げ、医療現場への負荷を軽くする」「病床はあり余っているのに、コロナ対応ができる病院が少ない。集約して医療逼迫の原因をなくす」などは重要な問題です。
「救急車を呼んでも、救急医療を受けられない」ことの一因は、「救急車は無料なので、重症でない人までがやたらと呼ぶので、救急医療が逼迫する。先進国には有料の国もある」との指摘もあります。「霞が関(中央省庁)は崩壊のサイクルに入った」との指摘も貴重です。「生産的とも思えない国会質疑の下働きに官僚を酷使するので、若手の公務員離れが進んでいる」「国会では政治家同士の議論こそ、もっとする必要がある」などの声も聞きます。 総裁選をやるのなら、「国民の安心安全、命を第一に優先する」など具体性に欠けることは言わず、「どこをどう変えていくのか」をはっきりさせてほしいのです。(おわり)
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(連載1)政策論争不在の総裁選再び
中村 仁 2021-08-31 13:47
(連載2)政策論争不在の総裁選再び
中村 仁 2021-09-01 22:26
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