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2021-08-21 05:57
(連載2)日台間に台湾関係法のような法的枠組みを
長島 昭久
衆議院議員
これらの議論に通して参加して改めて確信したことは、外交、軍事、経済、技術など領域横断的な中国の攻勢を前に、日台米3か国をはじめ自由民主主義陣営がとり得る選択はたった一つ。私たちが謳歌している自由や民主主義への圧迫を座視することなく、その価値観を守り抜く意志と能力を明確に示すことに他なりません。
そして、そのせめぎ合い最前線が台湾海峡なのです。その台湾海峡の平和と安定へのコミットメントを繰り返し表明してきた日本は、今度は、言葉だけでなくそれを実現するための具体的な行動を内外に示さねばなりません。そのためには、第一に、中国が過信や誤算に基づいて台湾へ軍事侵攻を試みるようなことのないよう、日本政府が台湾海峡の平和と安定のために確固とした抑止力を示すことです。第二に重要なのは、抑止が崩れ、台湾海峡で不測の事態が勃発した場合の日台米による共同行動を効果的なものにするための様々な準備です。
しかし、具体的に準備とは何を指すのかということですが、周知のとおり、日台、米台の間には正式な国交がありません。とくに、台湾有事を考えた時、日台間に、日米安全保障条約や米国の台湾関係法のような軍事的な協力を可能にする法的枠組みがない現状は、3か国の共同行動において致命的な障害となるでしょう。そのような現状を放置したままで、台湾有事が勃発すれば、台湾に在留する邦人約2万人の生命と財産を守るという国家として最低限の責任を果たすことすら覚束ないでしょう。
私たちに必要なのは、今そこにある危機のリアルを直視し、あらゆる可能性に対応し得る周到な準備を積み重ね、足りないモノやコトを炙り出し手遅れになる前に制度や能力を更新することです。焦眉の急です。(おわり)
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投稿履歴
(連載1)日台間に台湾関係法のような法的枠組みを
長島 昭久 2021-08-20 22:11
(連載2)日台間に台湾関係法のような法的枠組みを
長島 昭久 2021-08-21 05:57
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