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2020-12-23 16:33
(連載2)不確実性が増す韓国と中国本土の動き
真田 幸光
大学教員
毛沢東支持勢力が主流であった苦節の期間を経て、トウ小平氏が中国本土の事実上のリーダーとして少しずつ浮上してくると中国本土にも変化の兆しが見られ始めました。そして、1978年以降に始まった中国本土の改革開放政策をトウ小平氏が打ち出すと、中国本土は今日の発展のスタート点に立ち、今日まで大きく発展してきました。
ところが、その発展の潮目も、新型コロナウイルス感染拡大による混沌と米中対立という二つの重圧の下で大きな曲がり角を迎えようとしているのではないでしょうか。こうした中、中国本土国内のレポートを詳細に眺めていくと、その実態経済にも不安が見え隠れしています。
例えば、中国本土南部・広東省東莞市には、現在、大小14万もの製造業の会社が集まり、前述した「改革開放路線」の先頭に立ち、また、近郊にある香港、マカオ、そして海南島などを貿易窓口として発展、「世界の工場」として発展した中国本土を支えてきた街の一つがこの東莞であります。私も1994~1997年の香港駐在時にはしばしばこの東莞を訪問、刻々と発展するその姿に脅威すら感じたほどでありました。ところが、今、その東莞にある工場には止まったままの大型機械が並び、注文を受けながら出荷できずにいる海外向けの商品が並び、僅かに生産されている商魂の販売先は国内向け、それも今後、回復、増加するかどうか不明との報告がなされているのを目にしています。
英米による対中包囲網によって、輸出に不安が残る中、回復していると言われている内需にも限界があるということになれば、中国本土経済は急速に悪化する可能性がある、特にこれに人口構成の変化による高齢者人口の増加による国内消費力が低下していけば、中国本土の内需は急速に冷え込んでいく可能性も見え隠れします。中国本土の混沌の種も、今後もフォローしていく必要がありそうです。こうした中韓に限らず、不確定要因が増えている現行の世界、じっくり、しっかりと情勢分析をしていく必要がありそうです。(おわり)
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(連載1)不確実性が増す韓国と中国本土の動き
真田 幸光 2020-12-22 21:59
(連載2)不確実性が増す韓国と中国本土の動き
真田 幸光 2020-12-23 16:33
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