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2020-05-23 22:30
(連載2)アフター・コロナ、本当に変わるのか
岡本 裕明
海外事業経営者
今回のコロナで窮地に立たされている企業はいくらでもあります。日本の名だたる大企業にも足腰がふらついているところは片手では足りないでしょう。それらの会社はコロナでたまたま躓いただけで本質はよいものを持っています。私のような肉食派なら全部食べたいぐらいで、そんなチャンスを虎視眈々と狙っている資本を持つ会社はたくさんあるのです。
リーマンショックは2008年でしたがその背景はアメリカの住宅バブルでした。住宅市場だけを見ると価格は06年春に、供給数は07年夏にそれぞれピークを打っており、真の問題はそれから1年も経って発生しました。これは上述の国家間のグローバル化が機能しなくなったケースと時間的ギャップがあった点が似ています。今回、コロナになって「これは大変だ、世の中は変わる!」と異口同音に叫んでいますが、リーマンショックの時も世界は変わると皆、一様に述べていました。
ところが、リーマンショック後のアメリカの住宅価格は12年から急速に回復し、今ではその当時の価格を凌駕しています。Before Lehman とAfter Lehmanで何が変わったかといえば金融におけるより強固なシステムの構築や貸し付けルールの厳格化であって社会が一変するような根幹の変化は何も起きていないのです。私はコロナに関して当初から「これは疾病。だから今をじっと待つしかないけれどそこを過ぎると元に戻る」と主張していました。確かに疾病の期間は思ったより長くなっています。が、我々はコロナで大きな教訓を得たのです。それは、もしまたこんなことが起きたら二度とこんなことにならないよう対策をするという教訓であってもう二度と人と接しない、オンライン万歳、飲み会悪玉論という極論は一時的にはあったとしてもそれは収まり、元のさやに戻るとみています。
我々が築き上げてきた日常社会、経済活動、社会の組成はそんなに簡単に変えられないのです。それは仕組みの問題ではなく、人間の原点であるからなのです。出張やミーティングのやり方は変わるかもしれないけれど企業が主導するグローバル化は次元を変えて進化すると考えています。あえて言うなら国家間のグローバル化と民間のグローバル化のスピードの相違と言えそうですが、時間と共にそれはまたいつか、融合していくのでしょう。(おわり)
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(連載1)アフター・コロナ、本当に変わるのか
岡本 裕明 2020-05-22 22:39
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岡本 裕明 2020-05-23 22:30
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