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2007-05-15 11:18
連載投稿(2)ヒラリー・クリントン政治資金番号「SONY00188」
岩國哲人
衆議院議員
年金については未納や受け取りミスを防ぐために、「年金番号」が定着している。税金についても未納や脱税を防ぐため、そして税の公平を確保するために既に企業には「法人番号」が付与され、個人には「納税者番号」を民主党が政策として掲げている。
政治献金を渡すすべての団体と、一定限度、例えば5万円をこえる金額の個人献金者、そしてそれらを受け取る政治家とその資金団体はすべて登録番号を持ち、銀行口座の開設も、領収書の発行もインターネットでの公開もすべてその番号を使用すれば、透明性、捕捉性、公開度が大幅に向上し、国民の政治に対する信頼も回復することが期待できる。
アメリカ、イギリスなどでは既に実行されている。アメリカの連邦委員会は、政治資金のネット検索に利用するため、候補者やその政治資金団体に対してはIDを付与している。このID番号は、候補者が立候補の届け出を、政治団体が擁立の届け出を選挙委員会に行った際に割りふられるもので、候補者、政治団体が、その後選挙委員会に対して提出する書類に明記しなければならない。
クリントン前大統領夫人のヒラリー・クリントンの政治資金番号は「S0NY00188」。日本の国会図書館とワシントンの連邦選挙委員会に問い合わせたところ、最初のSはSENATOR(上院議員)の頭文字、次のゼロは、初めての上院選挙に立候補届出した年(2000年)の最後の一けた目の数字、続くNYは選挙区ニューヨーク州の略称、そのあとの5けたの数字は全く意味がない乱数コード、という仕組みで構成されている。200ドル以上の献金についてはだれが、いつ、いくらを献金したかが簡単にインターネットで知ることができる。
アメリカの番号が「独自付与型」に対して、イギリスは会社法に基づく企業番号を献金する時に記入する「他機関付与型」。アメリカは受取人が、イギリスは献金者が番号を使用する。国民に番号を押し付けてきた政治家が、「隗(かい)よりはじめよ」、まずは政治浄化のために、政治家が率先して献金番号を取得すべきではないか。(おわり)
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投稿履歴
連載投稿(1) 日本の政治家が信頼されない理由
岩國哲人 2007-05-14 11:21
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連載投稿(2)ヒラリー・クリントン政治資金番号「SONY00188」
岩國哲人 2007-05-15 11:18
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