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2017-05-18 10:15
(連載2)韓国経済の現状について
真田 幸光
大学教員
韓国の本年1~3月の実質国内総生産(GDP、速報値)は前期対比0.9%増と、前期の増加率である0.5%から0.4ポイント上昇し、昨年4~6月期の0.9%以来、3四半期ぶりの高い成長率となったことを韓国銀行は指摘、その上で、「世界的な景気の回復で輸出が持ち直している上、建設投資と設備投資も伸び、景気回復への期待が徐々に膨らんでいる」と言った主旨の見方を示しています。
そして、これを受け、韓国国内では、「韓国銀行が示したデータは、市場の見通しであった0.7~0.8%も上回った。このままのペースで景気の回復が続けば、年間の成長率は韓国銀行が今、示している見通しであるところの2.6%を上回る」との見方も出てきています。
そうした総括をした上で、韓国銀行の発表内容を引用してみますと、「本年1~3月期のGDPの伸びは、設備投資の大幅増が続いていることに加え、建設投資と輸出がプラスに転じた影響が大きい。設備投資の増加率は前期比4.3%と、前期の5.9%を下回ったが、前年同期対比では14.3%の高い伸び率となった。これは半導体が好況で、半導体製造装置など機械類の投資が急増した為と見られる。また、建設投資は分譲物件の増加などにより、前期のマイナス1.2%から5.3%のプラスに転じた。輸出も前期は前期対比でマイナス0.1%となったが、本年1~3月期は半導体、機械・設備などを中心に1.9%増し、また、輸入は機械および設備、精密機器などが増加し全体で4.3%増加している。民間消費は非耐久消費財とサービスが減少した半面、海外消費が伸び、増加率は同0.4%と、前期の0.2%を上回った。業種別で見ると、輸出回復を追い風にした製造業の成長が牽引している。建設業も4.0%伸び、2015年7~9月期の4.2%に次ぐ高さとなり、農林水産業も6.4%成長している。一方、サービス業は卸小売業および飲食宿泊業、文化およびその他サービス業などは、0.1%増となっている」とコメントされています。
新政権の国家運営姿勢と北朝鮮問題の推移もフォローしつつ、今後の韓国経済の行方を眺めていきたいと思います。(おわり)
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(連載1)韓国経済の現状について
真田 幸光 2017-05-17 16:07
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真田 幸光 2017-05-18 10:15
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