こういうアメリカを排除するイニシァティブで思いだすのが、1990年代のマハティール・マレーシア首相によるEAEC(East Asia Economic Caucus)構想です。アジア意識が強く、欧米に対して強い姿勢を撮ったマハティール首相が米、豪を排除するかたちで東アジアで経済の統合を進めていこうとする発想でした。日本はこの構想でかなり悩みました。当時報道でも、外務省や経済産業省内でアジア派、アメリカ派の対立みたいな構図で煽られていたのを思い出します。当時の村山総理はEAECに同情的であったとの証言もありました。ただ、日本は対外的には終始一貫してEAECには否定的な姿勢で臨みました。