現在のピークとも言えるアベノミックスへの「高い期待水準」、あるいは、社会保障や巨額債務等の難題を抱える日本経済にとって、「問題解決のために、本来必要な高い経済成長率を達成する」という観点からみれば、せいぜい20点ぐらいの低評価とならざるを得ない。株式市場の動きから判断すれば、市場の評価はもっと厳しく、「これでは成長は無理」と失望し、0点を付けたと言うことであろう。確かに、閣議決定された成長戦略(日本再興戦略―JAPAN is BACK―)に挙げられている項目数はあまりに膨大で、読むのも疲れるほど包括的、あるいは総花的である( http://www.kantei.go.jp/jp/headline/seicho_senryaku2013.html )。しかしながら、経済成長に必要な「新たな成長市場」を作り出すような大胆な規制緩和はほぼ皆無であり、さながら「竹やり戦術」のようである。竹やりでは、B―29は落とせない。