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2010-12-21 10:05
(連載)ウィキリークスの米機密公電漏洩で戦々恐々(2)
石川 純一
フリージャーナリスト
英紙『ガーディアン』など欧米の一部メディアが11月28日伝えたところでは、世界各地の米国大使館が各国首脳をそれぞれ「酷評」し、モスクワの米国大使館は2008年、ロシアの首脳の力関係について映画のヒーローと相棒の関係に例え、「(主人公)バットマンがプーチン首相。メドベージェフ大統領は相棒ロビンの役割を演じている」と評した。
また、北朝鮮の金正日総書記も外交筋から「肉のたるんだ老人。脳卒中の結果、精神的にも肉体的にもトラウマを負った」とこっぴどくやられた。イタリアのベルルスコーニ首相は「無能で空っぽ。現代欧州のリーダーとしての影響力なし。連日のパーティー通いで休息も取っていない」とこき下ろされている。イランのアフマディネジャド大統領は「まるでヒトラーだ」と独裁者呼ばわり。
米国との関係改善を進めるリビアのカダフィ大佐も「官能的なウクライナ人看護師とロマンチックな関係にある。彼女の同行なしでは旅行もできない」と素行を暴露された。看護師は38歳のブロンド女性という。対テロ戦争でオバマ政権と協力するアフガンのカルザイ大統領は「極度に弱い男。事実に耳を傾けようとせず、とっぴな話に動揺する」「すぐに陰謀説を信じてしまう」と報告される始末。
メルケル独首相を「リスクを避け、創造性に乏しい」、サルコジ仏大統領を「怒りっぽい権威主義者」、ネタニヤフ・イスラエル首相を「約束を決して守らない」と酷評するなど、同盟国との関係悪化が懸念される表現もある。クリントン米国務長官は、「ウィキリークス」事件発覚後、各国政府への対応に追われたが、この罵詈雑言公文書の説明にきゅうきゅうとしているようである。(おわり)
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(連載)ウィキリークスの米機密公電漏洩で戦々恐々(1)
石川 純一 2010-12-20 15:34
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(連載)ウィキリークスの米機密公電漏洩で戦々恐々(2)
石川 純一 2010-12-21 10:05
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