2. 政府も他国と比べると情報入手力が、衰えている。アメリカには、CIA、NSAがあり、9.11の同時多発テロ事件後は、新たに国土安全保障省を作り、今年には9.11独立調査委員会の提案によりIntelligence Czarとも言われる 国家情報長官を設置した。イギリスにはM16 がある。何よりもイギリスには James Bond がいる。その他にもロシアのMVD、カナダのCSIS等、世界の殆どの国々は、独自の情報局を持っている。日本も速やかに、作るべきである。先月、私がある自民党の有力者に同じ質問をしたが、その方も私と同意見であった。
3. 政府に属さないシンクタンクを創設する事。アメリカには、数多くのシンクタンクが常に競争しあい、どこの提案が、その時のアメリカ政府を動かすか、毎年の風物詩のように国内あげての話題となる。又、その時直ぐに採用されなくても、次の政権からお声がかかる事もある。例えばブッシュ大統領のネオコン思想、日本でもよく「ネオコン」と聞くが、その本当の名はNeo-conservatism(新保守主義)である。この思想は、クリントン前大統領時代にアーヴィング・クリストー氏が始めたProject for New American Century(アメリカ新世紀計画)から生まれた。当時のクリントン政権はこの提案を無視したが、現政権になると、クリストー氏の提案を採用するだけでなく、政権そのものを、ネオコン一色化した。アメリカでは、例え一人でもがんばれば、国の政策、世界の機軸を動かせるほどの影響力を持てる。それがシンクタンクである。日本でも早く政治家、有識者達でシンクタンク設立のプロジェクトを始めるべきだと思う。何かと不安定な世界だが、私は、日本人は必ずこの襲い掛かる困難を乗りきれると信じている。(おわり)