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2006-05-18 00:00
連載投稿(3)今後の日本外交の課題
太田健一
大学生
日本には資源が無い。そのため国内使用量のほぼ100%を世界から輸入している。中国との東シナ海ガス田開発問題は、未だに解決の目処が立たない。日本は我が国の権利をもっと世界的に主張すべきだ。けれど相手が相手の為に時間が掛かるのは解っている。ならば別の場所を探せば良い。昨年出版された『National Geographic』誌に世界の資源(石油情報)が書かれており、ナイジェリアが、世界で一番の石油保有国である事が判明した。他にもアルジェリア、リビア、エジプト等、アフリカ諸国にはたくさんの石油がある。そろそろ今迄に日本がアフリカに援助してきたときの恩返しを受けても良い頃だろうと思う。況んや日本の国連安保理入りのとき協力しなかったアフリカ圏には、十分過ぎるほどの貸しが有るのだから。特にリビアは今年の春に小泉首相から経済援助の約束を貰ったのだから尚更である。カダフィー元首は今年の9月19日にテレビ演説で「リビアも工業、農業でも成功したい」と異例な発言をした。日本は、独自の「ソフトパワー」力でリビアを援助し、そのみかえりに石油を貰うと言う計画を考えるべきだと思う。私は今後の日本外交のために、つぎの3つの無くてはならない提案をしたい。
1. 日本は、ほかの国々に比べ国際情勢に関する情報が非常に少ない。 欧米には『Foreign Affairs』『 Atlantic』『 Jane’s』等の高い評価を得た外交雑誌が、殆どの書店で買えるが、日本では大手の書店でしか買えず、しかも輸入雑誌のため言葉は英語である。日本語の出版物で、探しても中々見付からない。是非とも近い内に日本でも外交専門雑誌の発売を期待する。
2. 政府も他国と比べると情報入手力が、衰えている。アメリカには、CIA、NSAがあり、9.11の同時多発テロ事件後は、新たに国土安全保障省を作り、今年には9.11独立調査委員会の提案によりIntelligence Czarとも言われる 国家情報長官を設置した。イギリスにはM16 がある。何よりもイギリスには James Bond がいる。その他にもロシアのMVD、カナダのCSIS等、世界の殆どの国々は、独自の情報局を持っている。日本も速やかに、作るべきである。先月、私がある自民党の有力者に同じ質問をしたが、その方も私と同意見であった。
3. 政府に属さないシンクタンクを創設する事。アメリカには、数多くのシンクタンクが常に競争しあい、どこの提案が、その時のアメリカ政府を動かすか、毎年の風物詩のように国内あげての話題となる。又、その時直ぐに採用されなくても、次の政権からお声がかかる事もある。例えばブッシュ大統領のネオコン思想、日本でもよく「ネオコン」と聞くが、その本当の名はNeo-conservatism(新保守主義)である。この思想は、クリントン前大統領時代にアーヴィング・クリストー氏が始めたProject for New American Century(アメリカ新世紀計画)から生まれた。当時のクリントン政権はこの提案を無視したが、現政権になると、クリストー氏の提案を採用するだけでなく、政権そのものを、ネオコン一色化した。アメリカでは、例え一人でもがんばれば、国の政策、世界の機軸を動かせるほどの影響力を持てる。それがシンクタンクである。日本でも早く政治家、有識者達でシンクタンク設立のプロジェクトを始めるべきだと思う。何かと不安定な世界だが、私は、日本人は必ずこの襲い掛かる困難を乗りきれると信じている。(おわり)
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