一つは、基地存在の正統性(legitimacy)で、例えば第二次大戦後のイタリーで、「自由」と「解放」をもたらしたと看做された米軍の存在は、その後全く存在そのものに疑義を抱かれることなく、今日に及んでいるという。第二は、基地受け入れ国の政治情勢変化(political transition)で、特に基地からの第三国に向けての出撃(third country deployment)を巡って議論の噴出した韓国、フィリピン、スペインなどはその例であるとする。第三は、基地運営(operation)の巧拙で、沖縄の少女暴行事件に典型的なように、住民感情との軋轢が発生することになると、事態は急変するという。(つづく)