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2007-12-29 21:59
連載投稿(1)北方領土問題とは何か(1)
茂田 宏
元在イスラエル大使
2007年12月2日付読売新聞は、森元総理がプーチン大統領と会談、日露平和条約について2001年のイルクーツク声明に基づき「相互に受け入れ可能な解決策」を探るべきだとの認識で一致したと報じている。北方領土問題は日本外交における最重要な問題の一つであるが、最近ではあまり話題にならない。私は北方領土問題に一生懸命に取り組んだことがあるので、この問題についての私の考えを簡単に説明したい。
北方領土問題とは、択捉、国後、色丹、歯舞群島という日本固有の領土の返還問題である。島の問題であるので、これを不動産の問題であると考える人がいる。しかし私はこの問題を単なる不動産の問題と考えたことはない。正義の回復の問題であると考えてきた。
北方領土問題は第2次世界大戦の末期にソ連が当時有効であった日ソ中立条約に違反し、日本に戦争を仕掛け、日本の領土を占領したことに端を発している。ソ連の対日参戦は1945年8月9日であるが、これは広島に原爆が投下された3日後、長崎に2発目の原爆が投下された日である。日本の敗北が確実になり、日本が中立国であったソ連に戦争終結の仲介を依頼している中で、スターリンが日露戦争への報復と領土拡張のために日本に襲いかかった、背信的攻撃の産物である。
モロトフ外相は、対日宣戦布告を開戦1時間前にモスクワの佐藤尚武大使に通告した。佐藤大使が本国への連絡の許可を求めたのに対し、モロトフは「許可する」と言ったが、佐藤大使の電報は東京には着信していない。当時、在ソ連大使館はソ連の電報局を使っていたが、そこで発電を抑えたのだろう。マリク駐日大使が東郷外相に宣戦布告を通告したのは8月10日になってからであった。満州にいた関東軍は奇襲を受けた。日本の真珠湾攻撃と同じである。(つづく)
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連載投稿(1)北方領土問題とは何か(1)
茂田 宏 2007-12-29 21:59
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連載投稿(2)北方領土問題とは何か(2)
茂田 宏 2007-12-29 22:19
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連載投稿(3)北方領土問題とは何か(3)
茂田 宏 2007-12-30 00:35
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