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2025-06-27 19:41
(連載2)ロボットと人間の共生はどこまで?
岡本 裕明
海外事業経営者
あるYoutubeで見たのですが、ある中華料理の自動調理の実験結果は味はさほど変わらず、かつフライパンを自動で洗ってくれるのであります。すると厨房にいる人間様はロボット管理をしたり仕込みをするだけで忙しいランチタイムの厨房はロボット任せ、配膳もロボット任せにすることが可能になるのです。では質問。これ、料理人にとって楽できるから楽しいと思いますか?確かに人材不足という問題には適応できるでしょう。しかし、料理人が料理人たる腕を磨き、自信と生きがいをどう育むのでしょうか?
証券も自動売買になり証券マンもアナリストも予想屋も必要なくなります。競馬だってAIに予想させれば的中率は上がるのでしょうか?でもこれ、楽しくないですよね。つまり私たちはとても我儘に育っており、100%のお膳立てがされるのを決して満足だと思わないのです。FIRE(早期リタイアして財テク⦅古っ!⦆で余生を暮らす)を止めるという話を以前しました。早期リタイアしても誰も遊んでくれないし、思った以上の暇さに耐えられなくなったというわけです。
仮にアルファ世代(概ね2010年以降生まれ世代)は幼少期から機械とのコミュニケーションが当たり前だから機械との共生にはまるで抵抗がないとされます。すると人間世界の原点の一つである共同体は崩れるのです。これが崩れると種の保存の意識がより減退し、ユニセックス化になりやすく、少子化が圧倒的加速度を伴い、人類の種の維持が困難になる時代が来るというSF物語チックなことすら起きかねないのです。
私は努めて楽をしない様にしています。作業効率もこの10年改善していないかもしれません。しかし、今過ごす日々は充実しており、物事が良く掌握でき、自分で高速度で考える力がより高まっていると感じています。確かにロボットが秘書業務や家事をやってくれればありがたいと思いますが、完全無比の仕事をされるより若いスタッフに「これ、違うじゃない?」というコミュニケーションの方が楽しいと思います。ロボットとは仕事の後のビールも飲めないでしょう。同僚の喜怒哀楽を共有することもできません。お前は古い人間だな、と言われるかもしれませんが、テクノロジーと人間の能力は使い分けるという知恵と工夫も必要だということです。さもなければ冒頭の記事のようにロボットが長蛇の列をなして人間の作業を待つという珍妙な光景が当たり前になってしまうのです。(おわり)
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投稿履歴
(連載1)ロボットと人間の共生はどこまで?
岡本 裕明 2025-06-26 19:11
(連載2)ロボットと人間の共生はどこまで?
岡本 裕明 2025-06-27 19:41
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