ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
2007-11-02 10:45
連載投稿(1)変容するロシアの経済情勢
須藤繁
シンクタンク研究員
今月上旬、約10年振りで、モスクワを訪問する機会を得た。90年代半ばの慢性的なモノ不足の状態から完全に様変わりし、市内の至るところに国際的なショッピングモールが建設され、ないものはないといった状態であった。経済動向に関しては、ロシアは石油・天然ガスの輸出により、多大な収入を得ており、これを背景に経済活動は好調を維持している。その結果、中産階層が増えており、空前の消費ブームをもたらしている。
外資の参入も、ソ連時代に比べれば、格段に増えている。従って、経済は、概して好調との評価になろうが、評価基準を何に置くかにより、評価の方向は異なってくる。要するに、冷戦時代の超大国であり、現在はG8の一員となった以上、それなりの基準で評価するか、あるいは新体制に移行して高々15年の若い国に対する基準によって評価するかにより、評価結果は異なってくるという訳である。そのことはロシア情勢を3-5年の期間でみるか、20年の期間でみるかということにも関わってくる。
物価対策は、この夏までは上手く行っていた。前年比8%上昇以下で止めるというのが本年の目標であったが、仕上がりとしては9%程になる見通しである。インフレ圧力が高まっている。丁度モスクワ入りした8日に開催された閣議では、ナビウリナ経済発展相が、「1~9月のインフレ率は7.5%で、昨年の7.2%より高い。このことは、年末までに我々が目標とした8%が満足されないことを意味する。9月の国内価格高騰の原因は、国際市場における農産物価格の急騰である」と報告していた。
関係者との面談においては、経済政策に関しては、大方が今後天然資源の採掘・生産に依存しない製造業の梃子入れが課題になると指摘していた。また、金融システムの整備、さらに、腐敗の撲滅も課題であるとの指摘にも接した。(つづく)
>>>この投稿にコメントする
修正する
投稿履歴
連載投稿(1)変容するロシアの経済情勢
須藤繁 2007-11-02 10:45
┗
連載投稿(2)プーチン後の予見可能性の高まり
須藤繁 2007-11-03 10:31
一覧へ戻る
総論稿数:4861本
グローバル・フォーラム