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2022-07-11 15:30
(連載1)驚愕の事件、安倍晋三氏の死去に想うこと
岡本 裕明
海外事業経営者
まずは安倍晋三氏のご逝去に対し、心よりお悔やみ申し上げます。事件の現時点までの詳細内容は既に報道されている通りですのでこの事件を受けて思うことを記してみます。城山三郎氏の「男子の本懐」という小説があります。戦前の首相、浜口雄幸が不況脱出のために金解禁の断行をするも東京駅のホームで暴漢に撃たれます。生死をさまよった後、無理を押して国会に登壇し、首相としての使命に燃えたという実話を小説にしたものです。
私は一報を受けてはっと頭によぎったのがこの「本懐」という言葉です。「もとから抱いていた願い」という意味で、「本懐を遂げる」といった使い方をします。安倍氏は首相在任中に数多くの思いを遂げてきたと思いますが、本懐という意味では憲法改正であり、強くしなやかな日本を作るということだったと想像しています。それを遂げることは叶いませんでした。ましてや、それが選挙の応援演説中に一瞬にして断たれたのです。政治家の一家に生まれ、幼少の時から政治が体に染み込み、高い所望と実行力を持ち、52歳で首相につき、連続在任日数2522日、アベノミクスから外交まで政治的手腕は圧倒する能力をお持ちであった安部氏にとってこれはあまりにも厳しすぎる運命ではないでしょうか。
犯人像が今一つはっきりしません。本稿を書いている時点で宗教団体云々という話も聞こえてきますが、つじつまが合いません。ただ、気になるのは政治犯ではなかった可能性があるとすれば、公安はこの男をマークをしていなかったことが考えられます。そのような人物が自作の銃で至近距離から狙撃することが可能だったとすれば安全神話のある日本の信頼はがた落ちになってしまいます。
もちろん、選挙期間中はあらゆる政治家が全国を遊説することもあり、警察やSPなど警備が手薄になりやすく、人も集積し、犯行に及びやすいという弱点はあります。それにしてもテレビの画像を見る限り、背後がスカスカだった点はどう見ても警備上のそしりを免れないでしょう。(つづく)
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