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2021-09-28 15:01
(連載2)自民党総裁選、4氏に対する私見
岡本 裕明
海外事業経営者
私は高市氏は面白いと思っています。考え方もしっかりしているし、日本を守ろうという姿勢も立派です。ただ、唯一、実行力に疑問符がつくのです。思っているだけ、言っただけだと困ります。それを支える人がどれだけいるのか、これが最大の疑問であり弱点かもしれません。それと保守にもいろいろあるわけで「何も変えない人」と捉えられれば単なる頑固、偏屈になります。時代の早い流れの中で何処を守り、何処を変えたいのか、メリハリをつけないとイメージ戦略で失敗します。今回の総裁選はすぐ後に控える衆議院選を占うことになります。河野氏は相当リベラル色が強いのですが、それゆえに仮に河野氏が指名されれば衆議院選は野党が差別化しにくくなり、自民安定勝利の計算が可能になります。高市氏では相当苦戦します。岸田氏も野党との論戦にどれだけ太刀打ちできるか、やや不安です。
岸田氏は「消費税は10年上げない」と断言しました。この切り口の攻め方は20年古い。なぜなら10年後の日本がどうなっているか、想像できないぐらい早く展開しているからです。根拠のない約束をする点で私は岸田氏は相変わらず「政治屋」だなと思います。金融政策について岸田、高市氏はインフレ率2%目標と述べています。私はこれは日銀が主導することだと思います。政権運営は財政投融資と国家の経済戦略をどうするか、そちらが先であり、2%の話はあとからついてくるものでしょう。野田氏は申し訳ないですが、自身の考え方や主張が「緩んだパンツ」のようなもので一生懸命、手で押さえている感じがします。他の3氏とあまりにも差がありすぎです。
4氏の中から選ぶ基準。私は実行力とそこに至る戦略的プランがどこまで実現可能なのか、そこを見ています。耳障りの良い話を聞くだけならよいのですが、日本国の社長選びです。社長は対外的な活動、つまり外交も重要です。その点、単に英語が出来るだけではなく、国際感覚に優れている点は将来各国首脳との交渉で圧倒的な差となるでしょう。
この選挙は小説を読んでいるのではないのです。明日の日本の話なのです。その切り口でもう一度4人の候補者の主張を聞いてみると違った色が見えてくると思います。但し、党員投票と議員投票ではまるで違う結果を生むこともあるでしょう。主張がどれだけ正しく、国民がこの人、と思っても結果は違う方向に行くことも大いにあり得る、これがこの数日にみられる展開です。29日までじっくり見ていきたいと思います。(おわり)
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投稿履歴
(連載1)自民党総裁選、4氏に対する私見
岡本 裕明 2021-09-27 21:57
(連載2)自民党総裁選、4氏に対する私見
岡本 裕明 2021-09-28 15:01
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