ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
2021-09-03 23:11
(連載2)「自民かそれ以外か」という切り口が変わるとき
岡本 裕明
海外事業経営者
とすれば国民はもう少し外に目を向けるべきかもしれません。それは新たなる切り口、中国とアメリカの派閥関係でどちらに肩を入れるべきか、です。自民党の中には親中派と称する二階幹事長がいます。公明党は池田大作氏と周恩来の関係もあり、逆立ちしても中国を敵視することはありません。中国とアメリカという切り口を前面に出すと案外、今の与党体制なんて真っ二つに割れるのは自明なのです。とすれば力のない統一野党論より米中論で政治を再編してしまった方がより分かりやすく、国民の理解も得られやすいのかもしれません。
それは暴力的ではないか、という声はあると思います。しかし、台湾では親中派と独立派がずっと対立してきました。いずれ中国が台湾にちょっかいを出すとき、煮え切れない日本側の姿勢より、白黒はっきりさせなくてはいけない時は来ます。先日も指摘したように半導体戦争にでもなれば日本はどちらにつかねばならないか、中途半端にはできません。
日本は島国ということで国内政策が政治への影響の大半を占めます。アメリカも大統領選では外交は二の次とされます。それは外交が占めるウェイトが国民レベルでは低いからです。ところが隣国の強大化で外交が日本の進む道を否が応でも決めなくてはいけない時代は確実に来ます。その時にそれが決められないのでは日本は致命的状況になることに早く察してもらいたいと考えています。
国内政策は折衷である程度向かう方向は一定します。ただ、外交、特にそれが日本に直接的影響を受けるとなると日本人のメンタリティから明白に分かれるでしょう。幕末の様子はその顕著な例であったし、日露戦争直後は国民は外交に関して非常にクリアな意見を持っていました。幸いにして戦後、経済で世界をリードし、外交は政府をはじめ、外務省や経産省がうまく取り仕切ってくれたのですが、これからはそういかなくなります。その時のためにも我々はもう少し、赤い船がやってくる時代に対してもっと勉強し、議論しながら備えを進めなくてはいけないのではないでしょうか?(おわり)
<
1
2
>
>>>この投稿にコメントする
修正する
投稿履歴
(連載1)「自民かそれ以外か」という切り口が変わるとき
岡本 裕明 2021-09-02 21:03
(連載2)「自民かそれ以外か」という切り口が変わるとき
岡本 裕明 2021-09-03 23:11
一覧へ戻る
総論稿数:4819本
グローバル・フォーラム