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2021-02-23 12:13
森会長発言と男女平等
古閑 比斗志
医師
男性と女性は臓器やホルモン動態等、生物学的に言えば全く異なった生き物である。子供と大人が罹患する病気が異なるように男女も罹患する病気が異なる。カマキリのオスは産卵のためにメスに食べられてしまう運命にある。男性は残念ながら妊娠して子孫を残すことが出来ない。妊娠出産は女性にのみ与えられた祝福である。また宗教に縛られる社会も存在する。世界はいまだ発展途上である。男女互いの長所を生かせるように協力して社会を進化させる必要がある。
レディーファーストが当然の欧米と比較して我が国はかつて男性優位であった。しかしながら現在の高校生や大学生を見れば一目瞭然だが、既に男性優位ではない。女性の方が真面目で発言力もあり学業成績だけを見れば既に女性優位である。事実、女性は家庭においても仕事場においても既に平等に扱われている。我々は互いに性別ではなく能力を尊重すべきである。東京医大を筆頭に医学部では女性の方が既に受験の成績が良い。従って男性に適した職業になることを目指す学部においては小論文、面接等で劣勢に立つ男性に下駄を履かせる必要が生じている。既に国立大学医学部では女性の方が多い大学もある。米国では宇宙飛行士に適しているのは男性より女性と言われている。
欧米の医師は契約時間になると残業はしない。さっさと仕事を切り上げて帰る。ところが我が国の医師は仕事が終わらない限り帰れない。また医療はテレワークには馴染まない。一般の仕事と比較してより多くの時間を捧げなければ維持できない。このままでは仕事をシェアするシステムを作らないと、我が国の医療は崩壊する。
すべての仕事において今後、男女平等を推し進めるためには仕事のシェアが必然である。
幸いな事にAIの進歩は著しい。今後AIにとって代わられる仕事も多いであろう。欧州先進国等人口減少国では新型コロナウイルス感染症の影響で仕事の再分配が劇的に進む可能性もある。仕事のシェアが進められ、法律で残業は禁止とされている国もある。男女平等と仕事の再分配は表裏一体である。
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