「OECD企業・金融業アウトルック2017」(Business and Finance Outlook、英語、5月30日公表)も刺激的である。要旨が中国語を含む26の言語で提供されていて、OECD主導で、英語でのグローバリゼーションひいては社会科学での議論を標準化したいようにみえる。日本語要旨は次のように始まる――「グローバル化は、先進国においても途上国においても、社会の大部分にとってうまく機能しておらず、格差を拡大させ、低技能労働者に辛い思いをさせている、という見方が強まっている。成果を改善するために国内政策でなすべきことは多いが、国内政策と国際政策の連携の改善や国境を越えた企業活動の競争条件をより平等にすることも強く求められている。」