現在、アメリカでは大統領選挙の予備選が行われている。このアメリカ大統領選挙はとんでもない金食い虫だ。最終的な候補者になれば、最近は1,000億円前後の資金を選挙に投入しなければならない。考えられないような額だ。前回の大統領選をみてみよう。非営利の政治基金調査機関(Center for Responsive Politics)のデータによると、2011年1月から選挙日までの22ヶ月余に両選対が集めた選挙資金は、オバマ6億8,000万ドル、ロムニー4億5,000万ドルが使われたされる。今、円高になったので、1ドル105円程度。オバマ氏は700億円程度で、ロムニー氏は500億円弱というところだ。さらに「特別政治活動委員会」という組織ができている。これを使って各々の陣営は宣伝などの活動もする。この費用も加えるなら、オバマ氏は11億8,000万ドル、ロムニー氏は12億1,000万ドルを使ったことになる。今回の選挙では、クリントン氏もトランプ氏ももっと多額の資金を使いそうだ。アメリカ大統領選挙は金まみれの選挙なのだ。金を集める力も政治家の力と思っているのだろう。清く、貧しく、正しく選挙、という感覚はないようだ。さすがに資本主義の総本山だ。