APECの前史には、太平洋貿易開発会議(PAFTAD、1969年より)、太平洋経済協力会議(PECC、1981年より)の活動が含まれ、欧州統合の動向を意識して、経済人、政策担当者、経済学者達が同地域の連結性(connectivity)を得ようとしてきたといえる。APECの主目標は、「開かれた地域主義」による経済連携をうたいながら、アジア太平洋地域の持続可能な経済成長と繁栄を実現することである。一党支配の国々が含まれ、経済(business and economic cooperation)に集中する点で、APECはEUとは大きく異なっている。これを「アジア・ウェイ(Asia Way)」と評する研究者もいる。