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2016-02-29 14:21
(連載1)アメリカ大統領選挙は「刺激」がキーワード
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
アメリカ大統領選は意外な展開をしています。共和党は問題発言を連発するトランプ氏が第3戦となるサウスカロライナ州でも勝利。連勝で2勝1敗としています。こうしたイレギュラーな候補者は選挙前までは支持率が高くても、予備選が始まれば、本命に近い2~3名の候補者に絞られてくるものです。と思っていたら、トランプ氏の人気はまだまだ続いています。これは驚きの展開です。
民主党の予備選でも波乱が起きています。本命は言うまでもなくヒラリー・クリントン氏。サンダース氏との一騎打ちの様相ですが、二人の経歴や政治的な志向を考慮すれば大差でクリントン氏に決まると考えられていました。サンダース氏は民主社会主義者を名乗る74歳の候補者です。ヨーロッパであれば、民主社会主義や社会民主主義の路線はメジャーの一つです。しかし、アメリカではマイノリティの政治志向のグループと言えます。40歳前後の候補者であれば、勢いがつくこともありますが、74歳ではそれも考えにくいもの。しかしそれでも第3戦となるサウスカロライナ州でも接戦に持ち込みました。全体的に支持層を広げているとも言われます。
トランプ現象とサンダース現象。多くの評論家は、アメリカが二極化しつつあると評しています。トランプ氏が右の極の票を集め、サンダース氏が左の極の票を集めて高い人気を得ているというのです。本当にそうなのでしょうか。
私は、世界的に政治の票が流動化し、浮動票が大きな流れとなっていることと関係があると思っています。彼らにとっては、政策がうんぬんということではないのです。現状を変えるかも知れないというイメージと刺激が重要なのです。これは日本も同じこと。政策はよくわからなくても、何か刺激があり、混沌とした現状に変化をもたらす可能性のある人や団体を支持する傾向があるのです。とにかく有名で刺激的であればいい、という感じが浮動票に受けるのです。(つづく)
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児玉 克哉 2016-03-01 10:28
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