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2015-11-25 01:35
(連載2)もう一つの中国本土経済に対する見方について
真田 幸光
大学教員
これでは、習国家主席が繰り返し提唱してきた国有企業改革、中国本土から欧州までをインフラでつなぐ一帯一路(新シルクロード)構想、都市化を通じた新たな内需創出もバブル染めにされ、その後の世界経済は更なる混沌に巻き込む可能性がある。事態は深刻である。
そして、実際にインフラ開発バブルを直接、間接的に支えてきた国有・国営企業の経営にも不安が出始めており、国有・国営企業を含む社債などの潜在的なデフォルト(債務不履行)の可能性が高まっていると言う見方も出てきました。
そして、インフラ関連企業では、例えば、山東省の企業で、香港市場にも上場する中国山水セメントは、期限を迎えた20億人民元の債務返済が不確実となり、四川省に拠点を置く石炭生産の恒鼎実業(ヒデリィ・インダストリー)も1億9,060万米ドルの社債の元本と金利の支払いが期日通り履行できなくなり、事実上のデフォルト状態となっています。中国本土経済に対しては、慎重にチェックしていく必要があり、また、だからこそ、「中国本土経済に頼りすぎてはいけない」と外交・軍事面のみならず、否、むしろ、経済・ビジネス面から見て、より一層、感じる次第であります。
もっと知恵を出し、規模の経済性に頼らず、質の経済を問う産業構造に日本の産業界をシフトしていくべきではないでしょうか。そして、そうしたビジネスの主役は、しっかりとした内実を持っていることを前提に、私は中堅・中小企業であるとも考えています。(おわり)
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(連載1)もう一つの中国本土経済に対する見方について
真田 幸光 2015-11-24 20:36
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真田 幸光 2015-11-25 01:35
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