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2015-11-07 00:20
(連載1)中英関係について
真田 幸光
大学教員
私は現行の国際秩序は、「英国が中国本土に対して甘い顔をすると崩壊していく可能性が高まる」と考えています。パックスブリタニカ、パックスアメリカーナを構築してきた英米の関係を軸に現行の世界秩序は存在していると言えましょうが、最近は、AIIBの参加に見られるが如く、英国の中国本土に対する姿勢が実に弱腰に見えます。
もちろん、中国本土の懐に飛び込み、これをむしろコントロールするといった作戦を英国が持っているとも考えられますが、中国本土は米国に次いで、英国も押しまくっているように私には見えます。
さて、こうした中、中国本土は、自国を「眠れる獅子」に追い込み、その後の屈辱的国家状況に追い込んだ「英国」には勝利しておらず、従って、「中華人民のこの屈辱に対する心の清算」も出来ておらず、このままでは、「真の国際的覇権」を取り戻すことは出来ないと考えているものと思います。
こうしたことから、習政権は「英国に対しては、中国本土は、少なくとも、対等である」と言う立ち位置を内外に示し、特に、国内に対しては、英国との対等になったという関係を利用しつつ、「人民の心を掌握し、国内不安をも払拭する」と言う動きに出ようとしているとも考えられるのであります。更に、こうした動きを取ることによって、「英米の協力関係」に楔を打つことが出来れば、中国本土としては、効果絶大となるとも言えましょう。(つづく)
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