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2015-05-12 10:42

(連載2)アフリカへの思い

緒方林太郎  衆議院議員
 そして、今のヤイ大統領となり、同じく手堅くそろそろ2期10年。冷戦崩壊後、ここまで25年、クーデター無しです。西アフリカでこの25年、長期独裁とならず、選挙がきちんと行われ、その結果としてクーデターが無かったのはセネガル、ガーナ、ベナンくらいです(東や南に行けば他にもタンザニア等がありますが、私があまり詳しくないのです)。大統領与党が議会で過半数を取れない国となると、ベナンくらいです。

 ずっと、この20年くらい西アフリカや中部アフリカ各国の内政をポツポツとフォローしてきましたが、その歩みに段々と差がついてきたように思います。本来兄貴分であるはずのコートジボワールが10年強の内戦に陥った、新生アフリカの星だったブルキナ・ファソのコンパオレ大統領が長期政権の結果放逐された、民主主義のモデルとも言われたマリがイスラム主義者に揺さぶられて軍のクーデターとなった等、色々な事情があります。それと相まって、長期政権のしがらみから抜け出せない国が際立ってきています。

 ここ数年のトレンドとして強まっているように見えるのが、「長期政権を目指すための憲法改正」でコケる大統領が増えていることです。ニジェールのタンジャ大統領、ブルキナ・ファソのコンパオレ大統領が典型でして、憲法改正で長期政権を目指そうとする動きが国民や軍に嫌われてしまい、ネットを通じて、民衆の大きなムーヴメントに繋がっています。ネット社会の広がりはアフリカ政治にも確実に影響を与えていると痛感させられます。

 こうやって見ていくと、アフリカの国を見ていく指標として「2期10年で大統領が交替していく」というのが良いのではないかと思うようになりました。そうやって回って行っている国はガバナンスが利いているということで、援助等で優遇してあげるべきだと思います。(つづく)
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