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2014-12-24 14:34
(連載1)急落する新聞の信頼度
中村 仁
元全国紙記者
日米同時世論調査によると、日本で新聞に対する信頼度が急落しているとの記事を読みました。新聞界で長年、働いてきたわたしにとって、残念なことです。インターネットの影響ばかりでなく、新聞自らが招き寄せている点、つまり自己責任によるところも大いにあると、思っています。読売新聞と米ギャラップ社による調査(電話方式、各1,000人程度)は、もう20年近くやっているでしょうか。それぞれの国で共通の質問に答えてもらうのです。社会構造、国際政治、日米関係、対中関係などに対する世論の反応を探るのが主な狙いです。
わたしばかりでなく、新聞関係者の関心をひきつけてきたのが、「国内の組織や公共機関の中で、あなたが特に信頼しているものを選んでください(複数)」との問いです。数年前までは、新聞の信頼度が70%(日本)を超え、しかも信頼度ランキングで1、2位を争っていました。それがこのところ年を追うごとに低下し、今回は51%にまで落ちました。米国では新聞への評価がもともと高くなく、今回は48%で、あまり変化がありません。ネット、テレビ社会の米国並みに日本はなったということでしょうか。
1位自衛隊(75%)、2位裁判所(65%)、3位病院(64%)に、新聞は大きな差をつけられています。米国では1位軍隊(85%)、2位病院(80%)、3位教会(70%)などが上位です。テロ、ウクライナ、中東やアジア情勢の混迷などが背景になって、ずっと軍隊が最上位だった米国と並んで、日本でも自衛隊が1位になりました。国にとって不可欠な存在ほど上位にくるとすれば、新聞地位低下はかなり深刻です。
新聞への評価が落ちたのは、まずインターネット社会化が進み、必要な情報をパソコン、スマホで得るようになっているためでしょうか。若いネット世代ほど紙の新聞を読みません。ほとんどの新聞社はネットに記事を流していますから、必然の結果でもありましょう。高齢化が進めば、新聞を取らなくなりますから、この面でも部数が減ります。(つづく)
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(連載1)急落する新聞の信頼度
中村 仁 2014-12-24 14:34
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(連載2)急落する新聞の信頼度
中村 仁 2014-12-25 13:43
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