最近でも、チュニジアなどの政変を受け、face book 等を通じた蜂起の扇動は、1月半ばから盛んに行われてきた。3月以降でも、3月26日を「全国一斉の」人民蜂起の日と称する扇動、4月1日を「殉教者の金曜日」と称する一斉抗議行動の扇動が熱心に行われ、シリア国外在住者が主力と思われる、数万人がこれに賛意を表明した。しかし、こうした日々にシリア国内で実際にどの程度蜂起や抗議行動が起きたかというと、発生箇所は「全国規模」には程遠く、抗議行動側に最も好意的な報道を参照したとしても、face book 上の賛同者の数に遠く及ばない動員しか実現しなかった。現在の状況は、3月31日付のレバノン紙「ナハール」が論評したように、政権側の対応云々ではなく、抗議行動を扇動する側の動員能力が試されている状況である。(つづく)