なぜか。言わずと知れた米軍普天間飛行場の移設問題が決着をみていない点にある。普天間飛行場(Marine Corps Air Station Futenma)は、沖縄県宜野湾市に立地する米海兵隊の飛行場。通称は普天間基地(MCAS FUTENMA)で、地元宜野湾市民は単に「基地」と呼ぶ。2700メートルの滑走路を持ち、嘉手納基地と並んで沖縄における米軍の拠点となっている。日米合意に基づくキャンプ・シュワブ(沖縄県辺野古)沿岸部への移転について検討が続き、米側は早期履行を求めているが、県内移設に関しては、沖縄県民を中心に反対論が根強く、いまだ決着が付いていない。鳩山首相は米国、沖縄、連立のいずれも大事というのが持論で、移設先を明示しないで、結論を先送りしたいというのが本音。解決への道筋をあいまいにし続けていることが米国、沖縄、連立与党との間に不信感を生み、さらに解決を難するという悪循環だ。