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2024-09-24 17:23

最近の中韓関係について

真田 幸光 大学教員
 米中覇権争いの中、中国本土は、「完全に米国に寄っていると見ている日本」に対しては、ジャブを入れる程度に日本を取り込むチャンスを窺っていますが、今般、日本政界の実力者の一人である自民党の二階元幹事長が訪中した際にも、習近平国家主席は二階氏とは会談をしておらず、こうしたことから見ると、中国本土は日米関係を睨みつつ、今も日本を取り込むチャンスはあまり高くないと見ているのではないかと思われます。
 
 一方、韓国に関しては、中国本土政府は「野党勢力に食い込むチャンスが大きい。」と見る中、韓国国内で、与野党トップの会談が行われ、潮目の変化も見られていることから、「韓国取り込み作戦」が今後、活発化する可能性もあると私は見ています。米国・バイデン政権後の読みが難しい中、今後、これまでのような、「日米韓連携」が続くのか否かについての、見解の差も見られ始めており、韓国国内でも、「もう少し、中国本土との関係強化を図っておいてもよいのではないか。」との声が、野党勢力のみならず、与党勢力の中からも出始めてきていると最近は聞いています。
 
 さて、こうした中、「中韓関係の行き詰まりや新型コロナウイルスの世界的大流行で中断、低迷していた中韓の対話と交流を復活させる動き」が顕在化してきています。こうした中韓関係について、韓国国内では「薫風が吹いている。」との表現まで見られ始めており、また、こうした背景を巡っては、「中国本土政府のグローバル戦術の修正がある。」という分析が示されています。即ち、韓国国内では、中国本土政府当局が、韓国に対しては戦狼外交に代表される露骨な強圧戦術は韓国の反中感情を煽るばかりであったと判断して、韓国をはじめとして、国際社会に於ける世論管理に入り、その一環として韓国との対話も復元させていると言う見方が示され始めています。
 
 但し、「中華民族の偉大な復興」という習近平主席の目標と根本的戦略が変更された訳ではないので注意を払うべきであるとの分析も出ています。引き続き、「韓国の米中の狭間に立った丁寧なバランス外交」が続くことは間違いなさそうであります。
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