国際問題 外交問題 国際政治|e-論壇「議論百出」
ホーム  新規投稿 
検索 
お問合わせ 
2021-08-24 20:18

(連載1)混沌とする政局、総裁選どうなる

岡本 裕明 海外事業経営者
 注目の横浜市長選挙はあっけない幕切れとなりました。一部では大混戦の予想もありましたが、立憲民主党が推す山中竹春氏が午後8時の開票が始まって間もなく当確が出ました。この選挙はそもそも現職、林文子市長のIR(統合型リゾート)誘致に対する信認選挙とされていましたが、私からすればカジノを首都圏に誘致するという発想は4、50年前の着想であり、それを推した林氏自身が賞味期限切れでした。アメリカのカジノのスタートは西のラスベガスと東のアトランティックシティですが、主要都市からはそれなりの距離があります。北米の近年のカジノ開発は多くが先住民居住区などで先住民の雇用確保など特殊配慮を背景としているのに対して日本の誘致は税収確保というあまりにも短絡的な発想が背景にありました。よって今回の争点は当初からIR是非を問う選挙ではなく、林氏の信任であったはずです。ところが次々と有力者が立候補したため、構図がすっかり見えなくなりいつの間にか閣僚を辞めた小此木氏を現政権の写し絵とし、秋の衆議院選を控え、菅政権の信認予備選挙になったとみています。
 
 ではなぜ、小此木氏は山中氏に瞬殺されたのでしょうか?私は山中氏が医療安全の専門家であり、公衆衛生を研究してきた方ですので意図せずして劇場型選挙になったとみています。つまり、コロナ対策選挙です。そして市民は高い見識を持つと思われる人を選んだ、それが答えだったとみています。小此木氏が敗戦の弁でもう選挙には出ずに引退すると表明したのは氏にとって手ごたえのない最低の戦いだったという意味と理解しています。
 
 さて、政局です。選挙結果を受けて9月17日に見込まれる自民党総裁選告示までの動きはどうなるでしょうか?現在、総裁選に出馬意欲を見せているのは菅総理以外に下村博文氏、岸田文雄氏、高市早苗氏の名が上がります。もう数名、名前が出てくる可能性はありますが、安倍晋三氏の芽はないとみています。この顔ぶれなら切り口の新しさで高市早苗氏に否が応でも注目が集まると思います。
 
 今回の総裁選は消去法でいったほうがわかりやすいかもしれません。「この人では勝てない」という人を一人ずつ除去していくと私見では高市氏しか残らないのです。下村氏は当選回数こそ多く、自民では重職でありますが、国民の顔役になりません。菅氏が顔にならなかった点を考えれば下村氏の線は私には考えられないのです。岸田さんは押しが足りなさすぎます。(つづく)
お名前は本名、またはそれに準ずる自然な呼称の筆名での記載をお願いします。
下記の例を参考にして、なるべく具体的に(固有名詞歓迎)お書き下さい。
(例)会社員、公務員、自営業、団体役員、会社役員、大学教授、高校教員、大学生、医師、主婦、農業、無職 等
メールアドレスは公開されません。
ただし、各投稿者の投稿履歴は投稿時のメールアドレスにより抽出されます。
投稿記事を修正・削除する場合、本人確認のため必要となります。半角10文字以内でご記入下さい。
e-論壇投稿の際の注意事項

1.投稿はいったん管理者の元へ送信され、その確認を経てから掲載されます。
なお、管理者の判断によっては、掲載するe-論壇を『議論百出』から他のe-論壇『百花斉放』または『百家争鳴』のいずれかに振り替えることがありますので、予めご了承ください。

2.投稿された文章は、編集上の都合により、その趣旨を変えない範囲内で、改行や加除修正などの一定の編集ないし修正を施すことがありますので、予めご了承ください。

3.なお、下記に該当する投稿は、掲載をお断りすることがありますので、予めご了承ください。

(1)公序良俗に反する内容の投稿
(2)名誉や社会的信用を毀損するなど、他人に不快感や精神的な損害を与える投稿
(3)他人の知的所有権を侵害する投稿
(4)宣伝や広告に関する投稿
(5)議論を裏付ける根拠がはっきりせず、あるいは論旨が不明である投稿
(6)実質的に同工異曲の投稿が繰り返し投稿される場合
(7)管理者が掲載を不適切と判断するその他の理由のある投稿


4.なお、いったん投稿され、掲載された原稿の撤回(全部削除) は、原則として認めません。
とくに、他人のレスポンス投稿が付いたものは、以後部分的であるか、全部的であるかを問わず、いかなる削除も、修正もいっさい認めません。ただし、部分的な修正については、それを必要とする事情に特別の理由があると編集部で認定される場合は、この限りでありません。

5.投稿者は、投稿された内容及びこれに含まれる知的財産権(著作権法第21条ないし第28条に規定される権利を含む)およびその他の権利(第三者に対して再許諾する権利を含む)につき、それらをe-論壇運営者に対し無償で譲渡することを承諾し、e-論壇運営者あるいはその指定する者に対して、著作者人格権を行使しないことを承諾するものとします。

6.投稿者は、投稿された内容をその後他所において発表する場合は、その内容の出所が当e-論壇であることを明記してください。

 注意事項に同意して、投稿する
記事一覧へ戻る
グローバル・フォーラム