国際問題 外交問題 国際政治|e-論壇「議論百出」
ホーム  新規投稿 
検索 
お問合わせ 
2016-03-10 10:58

(連載2)朴大統領の3年間

児玉 克哉  社会貢献推進機構理事長
 この法則でいくなら朴政権の支持率はかなり低くなるはずなのですが、今でも手堅い支持率を持ちます。不支持の勢力も強いのですが、それでも40%前後の支持率を保っているのは驚きです。これには、韓国保守層の手堅い支持があります。特に高齢者層が朴大統領を支持し続けています。

 非常に興味深いのは年代によって朴大統領の支持率が大きく変わることです。世論調査会社ギャラップが1月24~28日に行った調査によると、朴大統領支持率は20代が14%、30代が18%、40代が31%、50代が54%、60代以上が73%となっています。20代、30代のあまりの低さ、そして60代以上のあまりの高さに驚かされます。韓国は若年層の失業率が非常に高いことでも知られています。全体の失業率は日本とあまり変わらないのですが、若年層の失業率は10%に近くなります。韓国は日本と同様に少子高齢化に苦しむ国ですが、その少子化の中で、若年層の失業率がこれだけ高いのは驚きです。これでは、社会に活力は生まれません。若者の社会への不満も高くなっています。これは朴政権のアキレス腱といっていいでしょう。

 そして朴政権の支持を支えるのは外交面での強気の姿勢です。対日の強い姿勢は経済的にはプラスにならなくても、国民からの支持は得ることができました。北朝鮮への強硬姿勢も支持率を高めています。北朝鮮との経済協力事業である開城工業団地の操業中断は韓国にとっても経済的に痛手です。しかしその思い切りの良さに世論は好意的な反応です。

 問題はこれが選挙にどう反映されるか、です。4月13日に行われる総選挙は、朴槿恵大統領の審判ともなります。ここがどうなるかによって残りの2年弱の政権運営が実質的なものになるか、レームダック状況になるか、が決まります。朴政権に対する支持はかなり分かれており、微妙なところです。与党セヌリ党がどれだけ議席を獲得するかは微妙です。問題は野党が分裂し、足並みが揃わないことです。最大与党の「共に民主党」も内部抗争があり、選挙態勢が整いません。このままであれば、与党がかなりの議席を獲得し、朴政権の政治がしやすくなるのではないかとみられています。まだ時間がありますから、状況は一気に変わることもあります。それまでに経済的な不安定要素が顕在化するかどうかもポイントになりそうです。野党がどのようにアピールできるかが結果を大きく変えるように思えます。(おわり)
お名前は本名、またはそれに準ずる自然な呼称の筆名での記載をお願いします。
下記の例を参考にして、なるべく具体的に(固有名詞歓迎)お書き下さい。
(例)会社員、公務員、自営業、団体役員、会社役員、大学教授、高校教員、大学生、医師、主婦、農業、無職 等
メールアドレスは公開されません。
ただし、各投稿者の投稿履歴は投稿時のメールアドレスにより抽出されます。
投稿記事を修正・削除する場合、本人確認のため必要となります。半角10文字以内でご記入下さい。
e-論壇投稿の際の注意事項

1.投稿はいったん管理者の元へ送信され、その確認を経てから掲載されます。
なお、管理者の判断によっては、掲載するe-論壇を『議論百出』から他のe-論壇『百花斉放』または『百家争鳴』のいずれかに振り替えることがありますので、予めご了承ください。

2.投稿された文章は、編集上の都合により、その趣旨を変えない範囲内で、改行や加除修正などの一定の編集ないし修正を施すことがありますので、予めご了承ください。

3.なお、下記に該当する投稿は、掲載をお断りすることがありますので、予めご了承ください。

(1)公序良俗に反する内容の投稿
(2)名誉や社会的信用を毀損するなど、他人に不快感や精神的な損害を与える投稿
(3)他人の知的所有権を侵害する投稿
(4)宣伝や広告に関する投稿
(5)議論を裏付ける根拠がはっきりせず、あるいは論旨が不明である投稿
(6)実質的に同工異曲の投稿が繰り返し投稿される場合
(7)管理者が掲載を不適切と判断するその他の理由のある投稿


4.なお、いったん投稿され、掲載された原稿の撤回(全部削除) は、原則として認めません。
とくに、他人のレスポンス投稿が付いたものは、以後部分的であるか、全部的であるかを問わず、いかなる削除も、修正もいっさい認めません。ただし、部分的な修正については、それを必要とする事情に特別の理由があると編集部で認定される場合は、この限りでありません。

5.投稿者は、投稿された内容及びこれに含まれる知的財産権(著作権法第21条ないし第28条に規定される権利を含む)およびその他の権利(第三者に対して再許諾する権利を含む)につき、それらをe-論壇運営者に対し無償で譲渡することを承諾し、e-論壇運営者あるいはその指定する者に対して、著作者人格権を行使しないことを承諾するものとします。

6.投稿者は、投稿された内容をその後他所において発表する場合は、その内容の出所が当e-論壇であることを明記してください。

 注意事項に同意して、投稿する
記事一覧へ戻る
グローバル・フォーラム