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2014-10-22 11:18

(連載2)女性2閣僚辞任、政界の不思議

中村  仁  元全国紙記者
 小渕氏は40歳、父親譲りの地盤、選挙システムを持ち、選挙には強いようです。一方、政治思想、政策面の能力は不明だし、未知数でしょう。将来、有望な政治家に成長する芽がないとは限らないにせよ、それを今の段階、レベルで「将来の首相候補」と新聞社が連呼するとはなんでしょうか。政界と政治メディアには不思議な関係があるのかもしれません。下手をすると、自分の政治生命を絶たれかねない政治資金の管理ができず、あまり関心も持たず、重大問題が発覚すると、「自分は知らなかった」です。そうためらうことなく、言い切る人物は少なくとも現在、「首相候補」とはまずいえないでしょう。「はっきりして、正直でいいね」は、国際政治では通じません。韓国、北朝鮮、中国、ロシアにいいようにあしらわれます。

 松島法相は、ウチワを配ったくらいで、辞任に追い込まれるなんてと、本人は思っているでしょう。記者会見に向う映像を見ていましたら、不遜な態度で、薄ら笑いを浮かべていましたよ。ウチワはともかく、薄ら笑いとはなんでしょうか。何が悪かったのかの自覚が欠落していますね。選挙区でウチワを配っただけで、閣僚辞職という政治史に名を残してしまいました。
 
 ウチワを「政治の討議資料」、「いつか捨てられるのだから、財産上の対価物ではない。法に触れない」、「野党の追及は雑音である」など名言を連発しました。これも政治名言史残るでしょう。ウチワが問題ではないのです。ウチワは些細な話です。名言、迷言の数々で国会が紛糾するのは、当然です。無神経です。口が達者すぎ、災いのもとになりました。閣僚としての人選ミスでしたね。もっとも、柄が付いていればウチワ、柄がついていなければセーフとか。公職選挙法の寄付行為にあたるかどうかの判定を政界は大真面目にやっているのです。おかしくなります。

 最後に、後任の経産相になった宮沢氏は、テレビにまずい場面が映ってしまいました。会見に向う途中、喜びを隠しきれず、「うれしくてたまらん」という表情がうかがえました。入閣希望の待機組が50人いるとのことです。正直なひとですね。不祥事の後を受けた交代人事ですから、ここはうれしさをぐっとこらえなければなりません。政界は不思議なところです。2閣僚の辞任騒動は政界の裏を改めて学習させてくれました。(おわり)
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