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2008-02-29 10:09
ロシアの長期発展戦略と国際エネルギー市場
須藤繁
シンクタンク研究員
プーチン大統領は、2月8日、国家評議会拡大会議で、大統領としての2期8年間の業績を総括すると共に、2020年までのロシアの発展戦略に関し演説を行った。この演説において、プーチン大統領は、「8年前、ロシアは極めて困難な状況に直面した。財政は破綻し、国民は貯蓄を喪失した。そうした状況の中で、テロリストが大規模な戦闘を仕掛け、ダゲスタンに侵入してきた。こうした事態に対し、軍人はもとより、ロシア国民は一致団結して立ち向かった。その結果、ロシアは困難を克服し、現在の繁栄につなげることができた。実質所得は8年間で2.5倍に増大し、失業率は半減した。死亡率・出生率は共に改善され、昨年、出生率はこの25年間で最大の伸びを示した」と8年間の政権運営を総括した。
以上の成果を踏まえ、プーチン大統領は、2020年までの長期発展計画に関し「この8年間で経済的には大きな成長を遂げたが、ロシアは依然単なるエネルギー供給国としての地位に止まっている。ロシアは客観的には8年間の経済成長を遂げた後でも、技術水準では先進工業諸国の後塵を拝している。こうした事態が続けば、ロシアは工業製品や技術の輸入に依存し続けざるを得ない。かかる事態を回避し、国民生活の質的向上を確保するには、ハイテク産業を興し、技術立国を目指すことが必要である。そのためには、ロシアの豊富な人的資源を活用し、最先端の技術開発を進め、技術革新を一層ダイナミックに推進すること、人口問題に関しては死亡率を改善し平均寿命を引上げること、さらに生活水準の引上げ、中産層の拡大、経済格差の是正が課題である」と述べた。
こうした長期発展戦略の発表は、ロシア情勢の予見可能性をさらに高めるものであり、国際エネルギー情勢にとっての含意としては、ロシアのエネルギー資源の国家管理の定着と原油価格の高値安定の方向を示唆していると評価される。
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