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2022-03-02 07:46
ロシア兵捕虜の映像公開はジュネーブ条約違反
桜井 宏之
軍事問題研究会代表
ウクライナ戦争は、明白なロシアによる侵略であり、国連憲章違反であることは疑う余地はありません。
しかしそのせいか、ウクライナ側の国際法違反が見過ごされているので、指摘したいと思います。
ウクライナ政府は、ロシア軍捕虜の映像をSNSで公開し、我が国のテレビ・メディアもその映像を報道しています(FNNプライムオンライン)。
ウクライナ政府のこの公開は、いわゆるジュネーヴ第三条約(
https://www.mod.go.jp/j/presiding/treaty/geneva/geneva3.html
)に違反する行為です(ロシアとウクライナ両国とも条約締約国)。
同条約第13条は、「捕虜は、常に保護しなければならず、特に、暴行又は脅迫並びに侮辱及び公衆の好奇心から保護しなければならない」と定めています。その素顔をSNSに晒す行為は、「公衆の好奇心から保護しなければならない」とするこの条項に明らかに違反します。
また、この映像を公共の電波で流した放送局は、ジュネーブ条約のこの規定を知らなかったのでしょう。しかし結果的に、ウクライナ政府の条約違反に加担する行為であり、日本人の国際法音痴を象徴するようで、大変残念です。
FNNプライムオンライン URL
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E5%85%B5%E6%8D%95%E8%99%9C-%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%B3%E3%81%AB%E3%81%93%E3%81%AE%E5%8B%95%E7%94%BB%E3%82%92-%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%81%8C%E6%AC%A1%E3%80%85%E5%85%AC%E9%96%8B-%E6%83%85%E5%A0%B1%E6%88%A6%E3%81%A7%E5%A3%AB%E6%B0%97%E4%B8%8B%E3%81%92%E3%82%8B%E7%8B%99%E3%81%84/ar-AAUrGuW
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