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2021-07-31 21:48
北朝鮮と米国について
真田 幸光
大学教員
米韓首脳会談に於いて、韓国の文大統領の「米国寄り」姿勢が比較的明確に示されたことによって、中国本土の韓国に対する目に見えぬ圧力が高まる中、「朝鮮半島の非核化」を基本的に受け入れる姿勢を示した文政権に対して、北朝鮮の韓国に対する不信感も高まっているようです。そして、こうした中韓と北朝鮮の動きを意識しつつ、米国のバイデン大統領は、「北朝鮮の金正恩総書記が、核開発計画について話し合うことを約束した場合には、米朝首脳会談に応じる用意がある」と宣言しました。
バイデン大統領は、こうした発言を韓国の文在寅大統領との初の首脳会談後の共同記者会見で行っています。こうして5月の米韓首脳会談は、何よりも「米国のバイデン大統領側が、訪米して来た韓国の文在寅大統領との間で、北朝鮮問題を主たるテーマに懇談した」とも言え、また韓国は米国に対する「忠誠」を示す上からハイテク技術を持つ韓国企業たちの対米投資をコミットしてきたとも見られています。
このように、「朝鮮半島の非核化」に関して、外堀を埋めて北朝鮮の金正恩総書記を表に引き摺り出そうとしている米国のバイデン大統領に対して、北朝鮮の反応を冷ややかであります。そして、北朝鮮の金正恩総書記は、「バイデン大統領よ、あなたの任期となる向こう4年弱、あなたは熟睡したいと思うのなら、あなたが今我々北朝鮮に対しやろうとしていることを止めた方がいい」と反応しているとの見立てが出ています。
そして、私は北朝鮮が米国に対するサイバーテロ攻撃も含めた仕返しを考えていると見ており、例えば、「米国の株式市場を混乱させるサイバーテロ」「国際金融決済システムであるSWIFTを混乱させるためのサイバーテロ」などを仕掛けてくる、その際には、場合によっては、中露との連携による陽動作戦もあり得ると見ています。混沌は継続しそうです。
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