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2016-09-09 12:42
実体経済を支えるIoTについて
真田 幸光
大学教員
私は、情報技術の発展が、ただ単に、バーチャル世界の拡大に繋がることを危惧しており、そうした意味で、若干の、「警戒感」を持って、その発展を眺めています。しかしながら、「情報技術の発展が実体経済の発展に繋がること」については、当然に強い期待感を持っています。
こうした中、一つの事例として、シンガポールの西松建設の様子を伺いました。こうした事例が増えていることこそ、「実体経済大国、日本」の真骨頂かと思います。その内容を眺めてみます。
シンガポール郊外で西松建設が電力ケーブルトンネル工事を担当しています。この工事では、センサーやビデオカメラ、写真などの施工データをウェブシステムで一元管理し、発注者とも情報を共有しているそうで、工事全体の流れを多くのStake Holderたちが眺め、チェックしているのであります。更に、将来の電力ケーブル増設に備えて、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)による電力ケーブルの納まり検討も実施しているそうです。正にモノの状態をネットで統括し、実体経済に貢献するIoT(インターネット・オブ・シングス)であると私は考えています。
実際に、現場でも、「施工上のリスクや技術的なこと、工事の進捗を総合的に管理できる便利なプラットフォームである。ウェブシステムなので、多くの関係者がスムーズに同時アクセスでき、受発注者間や工事関係者間で情報共有がし易い」と、この現場の所長もこれを高く評価しているようです。こうした事例はここに留まらず、コマツもIoTを意識した商品開発を進め、新たなビジネスの発展の種を模索、少しずつ、具現化してきています。今後もこのような実体経済に貢献するIoTに多いに期待したいと思います。
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