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2013-06-10 10:22
モスクワ市長選、10年ぶりに9月実施へ
飯島 一孝
ジャーナリスト
モスクワ市のソビャーニン市長は4日、市長を辞任し、今秋に市長選を行う意向を明らかにした。プーチン政権が中間層などの抗議を受け昨年、州知事などの選任を任命制から公選制に戻したのを受けたもの。実施されれば03年以来、10年ぶりの直接選挙となる。ソビャーニン市長の他、反プーチン派のナバリヌイ弁護士らが立候補する意向を表明している。
インタファクス通信によると、ソビャーニン市長はモスクワ市社会院会議でこの意向を表明、その後、プーチン大統領と会談して了解を得た。市長の任期は1年以上残っているが、市議会が決定すれば繰り上げ選挙が実施できる。すでに各党とも繰り上げ選挙実施に賛成している。投票日は統一地方選の9月8日になる見通し。ソビャーニン市長は、プーチン大統領の側近で、与党「統一ロシア」も市長を支持する方針を固めている。一方、野党も候補者を擁立する方向で準備を進めている。すでに反プーチン運動の先頭に立って闘っているナバリヌイ弁護士が立候補の意向を示している。
先月下旬に行われたモスクワ大学社会システム調査研究所の世論調査では、54%がソビャーニン市長に投票すると答えている。ルシコフ前市長に投票すると答えた人は13%、プロホロフ市民綱領党代表に投票するという人は12%だった。そのほか、クドリン元財務相7%、ナバリヌイ弁護士2%などの順。
モスクワ市は、反プーチン運動を支える中間層が多い地域で、プーチン流強権主義への反発も根強い。このためプーチン政権も市長選の行方を注目しており、リベラル派が統一候補を立てられれば、与野党が激突する可能性もある。今後のプーチン政権を占う意味からも、この選挙は要注意だ。
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