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2006-09-20 16:41
安倍政権の最初の外交懸案は沖縄
伊奈久喜
新聞記者
安倍政権は日米同盟を重視する政権であると思われているが、皮肉にも最初の外交懸案は日中ではなく、日米関係に関連した問題となる。11月19日の沖縄県知事選である。沖縄にはいまだに革新という言葉があるが、その革新陣営がすったもんだの末、糸数慶子参院議員の擁立を決めた。保守系の仲井真数多前沖縄電力会長との一騎打ちになれば、糸数氏優勢が早くもささやかれる。
糸数県政になれば、普天間代替施設とし日米が合意し、地元名護市も同意したいわゆるV字案には反対し、県外移設を求めるだろう。問題はまた停滞する。日本政府には2つの選択肢がある。ひとつは代替施設が埋め立て工事が必要な段階になり、公有水面使用権を持つ知事がこれに待ったをかける事態に備えて特別措置法を準備することである。国会を通るのは相当難しいから、政府側にも積極論はない。
もうひとつは糸数氏を選挙で支援する下地幹郎氏と守屋防衛次官とのパイプに期待することである。防衛庁は沖縄問題を額賀長官を「良い警官」、守屋次官を「悪い警官」の役割分担で推進し、名護市を説得した。額賀氏は8月に沖縄を訪問し、風呂のない公民館に泊まり、地元村長の家で山羊汁をたべるパフォーマンスを演じた。
知事選が仲井真・糸数の一騎打ちになるかどうか、まだ不確定要素もあるが、かりにそうなり、糸数氏が勝利するとすれば、組閣での防衛庁長官人事は重要となる。防衛庁内では沖縄で最も汗をながしたひととして額賀氏の評価が高く、ひきつづき長官として仕事をしてほしいとの声がつよい。
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