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2006-05-05 19:39
文化的アイデンティティと相互理解
岩下菜穂
大学生
文化交流に関心のある大学生です。「日・ASEAN対話」報告書の中で、アセアン事務局のスンドラン・プシュパナータン氏が、「東アジア共同体づくりの3本柱は『経済』、『政治・安全保障』、『機能的協力』であるが、この3本柱の間を埋めるのが文化交流であり、忘れてはならない」と言っています。傾聴に値する発言だと思いました。
文化交流に関連して、昨年ユネスコで「文化多様性条約」が採択されました。文化的・経済的なグローバリゼーションが進む現代において、それぞれの国の文化的アイデンティティを尊重しようとするものです。日本、アセアン、中国、韓国の間では草の根レベルも含めて様々な交流が行われていますが、欧米に比べ、文化的アイデンティティの尊重という観点は必ずしも十分に意識されていないように思われます。
こうした各国の文化的アイデンティティは排他的・鎖国的政策のうえに守られ成り立つものではなく、むしろ本対話でなされたような、相互理解の構えをもつ知的交流の過程で培われるものだと考えます。そしてそれは民間レベルの自発的な試みとして進められることが望ましい性質のものです。政府は前面に出るよりも、背後から支援するのが賢明ではないでしょうか。
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